わずか数滴の母乳で健康診断が可能な検査キット「MyMilk Labs」

赤ちゃんを母乳で育てることは誰にでもできると言われるが、でもそれは実際には不安やわからないことの多い体験だ。特に生後の数週間が難しい。赤ちゃんの栄養は足りてるか、母乳の量は十分かなどと親の悩みは尽きない。そこでMyMilk Labsが開発したセンサー器具「Mylee」は、わずか数滴の母乳をスキャンしてその組成に関する情報を同社のモバイルアプリに渡す。本日米国時間10月2日にDisrupt Battlefieldでプレゼンした同社は、Startup Alleyで選ばれた2つのワイルドカード企業のひとつだ。

DisruptでローンチしたMyleeは、予約価格が249ドル、小売定価は349ドルだ。イスラエルに本社を置くMyMilk Labsは、2014年にRavid Schecter(ラヴィド・シェクター)氏とSharon Haramati(シャロン・ハラマーティ)氏の両氏が創業した。2人はワイツマン科学研究所(Weizmann Institute of Science)で神経免疫学と神経生物学の博士課程にいたときに出会った。

Mylee device

Battlefieldのプレゼンテーションでシェクター氏は、このデバイスは母親や授乳相談員などに母乳に関する客観的な情報を提供することが目的だと語った。

母乳は生後数日から数週間の間に初乳から成乳へと変わっていく。Myleeは乳の電気化学的な特性をスキャンしてそれらを同社の研究結果と対照し、変化の過程のどのあたりかを計算する。そしてその分析結果に応じて母親には、乳の実際の日齢や週齢と対比して変化が遅いか早いかを告げる。

デバイスの最初のバージョンは目下パイロット中のベータで、テストに参加した授乳相談員たちがこれまで500名の母親からの乳の標本をスキャンした。

MyMilk Labsにはすでに消費者向けの母乳検査キットがあり、母親は自宅で乳の少量の標本を採取してMyMilk Labsに送って分析してもらう。結果はアプリの画面のパネルに表示され、栄養パネルでは乳のビタミンB6、B12、Aのレベル、カロリー、脂肪のパーセンテージなどが表示される。また、母親の食生活のアドバイスもある。もうひとつのパネルでは、母乳保育で一番の悩みである乳房痛の対策が表示される。細菌などによる感染症が疑われたら菌種などにより最適の抗生剤が推奨される。

母乳で育児をしている母親のほとんどにとって検査キットなんか要らないと主張する医師もいるが、母乳による子育てに関しては母親の知識不足の不安もあるため、すでに複数の企業が母乳検査キットを発売している。それらは、Lactation Labs、Everly Well、Happy Vitalsなどだ。ハラマーティ氏はDisrupt Battlefieldのステージで、将来は検査の一部をMylee自身ができるようにしたいと述べた。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

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