健康的で持続可能な食品を提供するStardayは「ビッグフード」と呼ばれる既存の巨大企業に対抗するため、シード資金として400万ドル(約4億4000万円)を調達した。
Equal VenturesとSlow Venturesが共同でこのラウンドを主導し、Haystack、Great Oaks Venture Capital、XFactor Ventures、ABV、およびエンジェル投資家グループが参加した。
共同創業者兼CEOのChaz Flexman(チャズ・フレックスマン)氏は、Pattern Brandsを辞めた後、2020年末に最初はリモートで同社を立ち上げた。同氏は、デジタルグローサリーが一桁台の市場から一夜にして二桁台になるのを目の当たりにした。
TechCrunchの取材に対し、フレックスマン氏はこう語った。「消費者がオンラインで商品の発見と購入を行うようになったという点で『Napster(ナップスター)の瞬間』のように感じられます。当社は消費者の関心を測定し、データを利用して成果を上げることで、Nestlé(ネスレ)のようなグローバル企業に対抗できるのです」。
市場調査会社のResearch and Marketsによると、世界の食品・飲料市場は2023年には7兆5000億ドル(約824兆円)に達すると予想されており、よりクリーンで持続可能な食品への需要が高まる見込みだという。
Stardayの技術は、そのようなデータを現在のトレンドや顧客の嗜好に基づいた商品に変えるものだ。新しいコンセプトをテストし、フィードバックを集め、調整してから新しい食品を市場に出すことができると、フレックスマン氏はいう。また、アイデアから商品化までの期間を従来の18カ月から6カ月に短縮でき、さらにフィードバックを他の潜在的なブランドの企画に活用することもできる。
「当社はデータを利用して、消費者の方々に彼らが今何を求めているのかを教えてもらっています。対して従来のビッグフードのやり方は、消費者の需要に追従して、栄養学的に悪く環境にも悪い食品を作るというものでした」。
同社の最初のブランドは「Gooey Snacks」で、乳製品やパーム油を使わずに作られた、天然素材で低糖度のヘーゼルナッツチョコレートスプレッドだ。フレックスマン氏は、2021年後半に展開される1ブランドを含め、今後1年間で4〜5ブランドの開発を見込んでいる。
StardayはGooey Snacksのようなブランドをさらに立ち上げ、チームを成長させ、新たな小売店とのパートナーシップを築き、データや予測能力を強化するためにシードラウンドを実施した。同社の従業員は現在4名だが、今後数週間で7名体制にする予定だという。
Equal VenturesのパートナーであるRick Zullo(リック・ズーロ)氏は、同社がPattern Brandsに投資した際にフレックスマン氏と出会ったと語り、新しいタイプの食品会社を目指すフレックスマン氏のビジョンは、Equalが食品業界に対して抱いているビジョンと一致していると述べた。
ズーロ氏は、Stardayは単なる製品会社ではなく、新しい食べ方や新製品カテゴリーを市場に送り出すためのプラットフォーム会社であると考えている。
「Stardayは、消費者が何を求めているのか、何が最も効果的なのかを理解するために、きめ細かいデータを備えています」とズーロ氏は付け加えた。「デジタルグローサリーが初期の概念であった頃は、このようなことはできませんでした。フォーカスグループやテストローンチをする必要がないため、(従来に比べ製品開発は)本当にわずかな時間で、しかもより安くすむのです」。
編集部注:日本のECプラットフォームであるStardayとこの記事のStardayは別会社。
関連記事
・Sakeistが日本酒定期便「Sakeist Box」をリニューアル、5つ星ホテルのシェフ・ソムリエによるオンラインセミナー付き
・キノコ由来代替肉の豪スタートアップ「Fable Food」が米国へ進出
・代替肉バーガーのImpossibleが今度は豚っぽいソーセージを米国大手スーパーで家庭用に発売
カテゴリー:フードテック
タグ:Starday、資金調達、持続可能性
画像クレジット:Getty Images under a metamorworks license.
[原文へ]
(文:Christine Hall、翻訳:Aya Nakazato)