アップルの新「ファミリーセットアップ」はApple Watchをキッズトラッカーに、Series 4以降のセルラーモデルに対応

アップルは米国時間9月15日、家族の一部のメンバーがiPhoneを持っていない場合でも、家族同士のよりよいコミュニケーション維持できるようにする新機能を発表した。同社はwatchOS 7に「Family Setup」(ファミリーセットアップ)と呼ばれる機能を追加したのだ。子供のApple Watchと自分のiPhoneをペアリングすることで、親と子が連絡を取り合ったり、iPhone側で位置情報通知を確認したり、ペアレンタルコントロールを使ったりするがことが機能になる。

Family Setupでは、子供がメッセージを介して通信できるが、親が利用できる連絡先を設定するできる。また、親は子供がどこにいるかをGPSで把握できる。例えば、子供が自宅から半径500m以内など設定したジフォフェンスエリアに入ったり出たりした場合、家族は位置情報のアラートを受信することができる。もちろん、学校やスポーツの練習場などのへの移動への通知も可能だ。

Family Setupの機能の一部は、Life360のようなモバイル追跡アプリと競合することになる。ちなみにLife360は、家族のお互いの居場所を追跡できる人気ツールで、iOS版とAndroid版が用意されている。一方で、一部の人が主張するように、過剰な監視と監視のヘリコプター育児(過保護育児)時代のためのアプリでもある。

しかしこの市場でのアップルの利点は、プライバシー保護を重要視する企業として地位を確立していること。 つまり親たちは、アップルが家族の位置情報をサーバーに保存したり、第三者に販売したりしないことを信頼できる環境がある程度整っている。

Family Setupは、位置情報の追跡に加えて親がダウンタイムを設定することができる。子供が勉強に集中している間はペアリングしたApple Watch上でのやり取りや通知を制限できる新しい 「SchoolTime」 モードを備えている。ワークアウトの統合も可能で、子供向けにデザインされたアクティビティリング体験を提供する。

一方で子供は、子供たちはMemojiをApple Watchで作ることができ、ステッカーやメッセージと一緒に送ったり、watchOS 7に搭載されたMemoji Watch Faceを使うこともできる。必要に応じて、内蔵のEmergency SOS機能を使って緊急サービスにアクセスすることも可能だ。

Family Setupが提供する機能は、スマートフォンを持たせるにはまだ早い小さな子供を持つ親のために設計されているが、Apple Watchは安くなないにで親にすんなり受け入れられるかどうかは不明だ。Series 3は動作対象外なので新登場のiPhone SEが最も適したモデルかもしれないが、税別2万9800円。子供が友人と近所を走り回るために出て行く際に身につけるデバイスとして高価で、安いAndroidデバイスを与えるような気軽さはない。

もちろん、すでに古いApple Watchを持っている親にとっては、新モデルの購入時に旧モデルに子供に引き継ぐという意味では理にかなっている。また高齢者へのプレゼントにも最適かもしれないとアップルは考えているようだ。

この機能を利用するには、Apple Watch Series 4以降のセルラーモデルが必要で、AT&T、T-Mobile、Verizon(TechCrunchの親会社)、およびその他の国際通信事業者を含む、一部の通信事業者パートナーとともに発売時に利用可能になる予定だ。日本ではau回線で利用できる。Family Setupはまず、米国、英国、フランス、ドイツ、スペイン、スイス、ポーランド、中国本土、日本、台湾、タイで提供される。

アップルハードウェアイベント

画像クレジット:Apple

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(翻訳:TechCrunch Japan)