アプリ1つで写真ケーキを注文–BAKEが手がけるPICTcake

オンラインでケーキを販売するBAKE。同社はこれまで「クリックオンケーキ」の名称で、通常のケーキと、食用プリンターでケーキの表面にプリントを施した「写真ケーキ」を販売してきた。現在では写真ケーキを中心に年間3万個を販売。注文の翌々日には全国どこにでも冷凍のケーキを届けることが可能だという。

そんな同社が10月2日、サービスを刷新。ブランドも写真ケーキに特化した「PICTcake」にあらため、iOSアプリも公開した。アプリでは、スマートフォン上で写真撮影からケーキのデザイン、購入までが可能。

BAKEは2013年4月の設立。代表取締役である長沼真太郎氏の前職は流通業、そして実家は日本で一番の売上を誇るという老舗の宅配ケーキ屋「きのとや」だ(長沼氏の出身地である北海道では、雪のために物流面でのトラブルがつきものなため、宅配ケーキが人気なのだそうだ)。そんな長沼氏は現在、チーズタルトやシュークリームの専門店を経営しつつ、PICTcakeの事業に取り組んでいる。すでにチーズタルトの事業はすでに年商1億円程度になっているそうだ。

僕も友人の誕生日会などで写真ケーキを見かけることはあったのだけど、実はこれ自体は15年ほど前からあるものらしい。しかし食用プリンター自体がまだそれほど普及していないため、製造できるケーキ屋も限られているそうだ。それをオンラインで年間3万個販売しているということで、長沼氏は「ものすごいニッチな分野だがニーズはある。我々は写真ケーキでは多分世界一ではないか」と語る。ちなみにデコレーションケーキの市場は年間1400億円だが、そのうちで写真ケーキが占めるのは、10億円程度なのだそう。

ケーキの価格は17cm×17cm(5-10名用)が4320円、22cm×22cm(10-20名用)が8640円。今後は結婚式などのイベントでも利用できるような大きなサイズにも対応していくとしている。そのほか、IP、つまり版権もののキャラクターなどとのコラボレーションに関しても積極的に行っていくそうだ。製造は前述のきのとやに委託しているが、現在東京でも製造工場と提携を進めている。


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TechCrunch Japan

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