アポロ11号の50周年、つまり最初の月面着陸の記念日が近づいている。それを祝うファンファーレが足りないなどということはないはずだ。レゴもそこに参加しない手はない。この月着陸船セットは、過去の宇宙計画のミッションを祝うための素晴らしい作品だ。そして、宇宙ステーションセットと打ち上げセットは、それぞれ宇宙計画の現在と未来を祝福するもの。
アポロ11号セットは、非常に魅力的な製品となっている。宇宙好きの子供も、その親も、もしかしたら祖父母も含め、当時のミッションを憶えている人も、話を聞いて憧れている人も、みんなで楽しめる。レゴはNASAと協力して、イーグル着陸船のレプリカを作った。なかなかオリジナルに似ているが、大きさはもちろんちょっと小さい。
2人の宇宙飛行士、クレーター、米国旗も付いている。ますます本物そっくりだ。精密に再現されたアセンダーモジュールは、実際にベース部分から切り離すことができ、2人の飛行士を中に収納することもできる。レゴの愛好家なら気になってしかたがないと思われるのは、いくつか金色に光り輝くブロックが含まれていること。これはレゴによる他の宇宙系作品でも使ってみたいと思うだろう。
アポロは記念すべき過去のものだが、アルテミスは将来のものだ。月に人を送り込むという、この将来のミッションには、非常に興味深い装置があれこれと使われることになるはずだ。ただし、まだ決定されたものは何もない。だからレゴも想像力をたくましくして作った部分もある。ただ個人的には、シャトルのデザインはちょっとあり得ないかなとは思う。
でも打ち上げコントロールセットは素晴らしい。ミッションを制御する管制室、飛行士を送り届ける軌道車両、いかにもそれらしいロケット。完璧なSpace Launch System(NASAの多段ロケットによる打ち上げシステム)だ。かなりリアルな宇宙ステーションのセットもある。居室のセグメントは自由に組み替えができる。エアロック装置も、実際に機能しそうに見えるほどよくできている。
これらのセットが、あまり大きく作られていない点も気に入った。宇宙旅行について、子供たちに間違った印象を与えるべきではないからだ。それは暑苦しいドラム缶の中に潜り込んで、丘を転がり降りるようなものなのだ。そして、そのままその缶の中で数ヶ月を過ごす。常に他の飛行士が吐く息の匂いを嗅ぎながら。そして最後には火星に到着する。でもそれは、飛行機のファーストクラスとは程遠いものだ。
レゴで宇宙船を作ることは、私にとっても子供のころからの最高の楽しみだった。そして今でも、その想像にふけったりすることがある。ただ私の作品は、現実とはまったく切り離されたものだった。これらのセットが、現実とリンクしたものであるのは素晴らしい。まだ一種のファンタジーかもしれないが、かなり実現性が高いように感じられる。子供たちが数年後にLunar Gateway(NASAの月軌道上のゲートウェイ)を実際に目にしたとき、あっ、これ、前にレゴで作ったことがある、と思うだろう。残念ながら、これまでに私がレゴで作った宇宙船は、現実のものにはなっていない。
レゴショップに行って、自分用のセットを入手しよう。
画像クレジット:レゴ
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(翻訳:Fumihiko Shibata)