アマゾンがスタジアムを「Climate Pledge Arena(気候の誓いアリーナ)」に改名、環境への無関心さ非難を受けて

おそらく最も邪悪なテック企業の筆頭格であるAmazon(アマゾン)は、業界を統合する利益追求マシンとしてのイメージを回復させるに、長い道のりが必要だ。

そのための大胆な取り組みとして、アマゾンは米国時間6月25日にシアトルで現在再開発中の老朽化したスタジアム「KeyArena」の権利を購入すると発表(Instagram投稿)した。アマゾン創業者でCEOのJeff Bezos(ジェフ・ベゾス)氏は、このスタジアムを「世界初のネットゼロカーボン認証を受けたアリーナになる」と豪語している。

「気候変動対策の必要性を定期的に思い起こさせるために、Amazon Arenaと呼ぶのではなくClimate Pledge Arenaと命名した」と、ベゾス氏はInstagram(インスタグラム)に投稿している。

他にも、気候問題に関する説明責任の欠如に抗議してアマゾンの従業員がストライキをしたり(npr記事)、石油・ガス会社(Gizmodo記事)との親密な関係や、一日に何度もアマゾンの配送車が同じブロックで荷物を降ろしているのを見ることは、気候対策が緊急であることを定期的に思い知らせてくれる。

アマゾンはこれまでの環境問題に対する無関心さへの批判を受けて、環境に優しい広報活動の一環として、同社の膨大な二酸化炭素排出量を削減するための持続可能な取り組みに20億ドル(約2100億円)の投資を行うことを今週初めに発表した(未訳記事)。

ベゾス氏自身も2020年2月に、個人資産のうち100億ドル(約1兆1000億円)を気候変動対策基金に投資すると発表したが、これは労働者や環境、その他のものを犠牲にして、普通の人には理解できないほどの富を蓄積した中でできることでも、おそらく最低限の活動だろう。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

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