米アマゾンが600以上の中国ブランド(約3000もの業者アカウントにまたがる)をレビューでの不正行為を理由として永久追放したと発表しました。
はじめ香港のThe South China Morning Postが中央電視台(中国国営放送局)でのアマゾン・アジア担当副社長のインタビューを引用して報じ、これをアマゾンがThe Vergeに対して事実だと認めたかっこうです。
アマゾン広報によると、これは世界的な取締りを始めてから5ヶ月後の集計結果とのこと。これら600超のブランドは、アマゾンのポリシー、特にレビューの濫用に関する規則に故意に、繰り返し、かつ著しく違反したために追放されたと述べられています。
アマゾンの取り締まりは、RavPower社のような企業がレビューと引き換えにギフトカードを提供しているとThe Wall Street Journalが報じたことをきっかけに始まりました。
こうした行為をアマゾンは2016年に禁止しましたが、VIPテストプログラムや延長保証を装ったものもあったとのこと。またネガティブなレビューを削除してくれれば、返品不要で無料の商品を提供したり、「返金」を提案する場合もあったと伝えられています。
アマゾンが具体的にどの中国ブランドを追放したのかは明らかにされていませんが、The Vergeは追放された製品の一部が取締りの網をかいくぐって戻ってくる可能性も十分にあるとコメントしています。
たとえばAukey社は5月に取り締まり対象となった最初の有名企業の1つだったものの、9月現在でもAmazonでサブブランド(Key Seriesなど)が販売中です。ほかにもChoetech社のワイヤレス充電パッドや、RavPower社のバッテリーも見つかったとして、The Vergeはアマゾンに禁止の回避に関する方針を問い合わせており、回答待ちとのことです。
最近のアマゾンは偽造品についてもGoProと共同で訴訟を起こすなど、ストアを不正使用させないよう取り締まりを強化しています。不正レビューは「悪貨が良貨を駆逐する」的に公正な出品をしているセラーを苦しめていると以前から指摘されており、かなり遅きに失した感もありますが、今後の展開を見守りたいところです。
(Source:The Verge、South China Morning Post。Engadget日本版より転載)