アメリカの国土安全保障省が3Dプリント銃の規制で弱音–コントロールは不可能と

Fox Newsによると、合衆国国土安全保障省の最新の公報が、殺傷能力があって発見の難しい3Dプリント銃を封じ込めることは“不可能”かもしれない、と警告している。テキサス州で法律を専攻している学生が、世界初の完全な3Dプリント銃を設計し、そのデジタルのブループリントをリリースして以来、そのファイルは10万回以上ダウンロードされたと言われる。その後合衆国国務省が、ファイルの国内における配布をを禁じたが、時すでに遅しだった。

“三次元印刷技術の大きな進歩と、火器部品用のデジタル3Dプリンタファイルが無料で入手できること、およびファイル共有の規制が困難であること、これらが相まって、3Dプリントされた銃を取得または製造しようとする無資格な銃希求者により、公衆の安全が脅かされかねない”、とFox Newsが入手した5月21日付の公報で、合同地域情報センター(Joint Regional Intelligence Center)が述べている“アクセスを制限することは不可能かもしれない”、とも。

今やプラスチック製の銃が重大な脅威とされているので、その流通チャネルをコントロールしている民間人の一部は、自分たちのネットワーク上でそれらの取り扱いを禁止した。情報の自由を唱道する活動家Kim Dotcomと、消費者用3Dプリンタの最大のメーカーMakerbotはどちらも、3D銃のブループリントを違法と見なし、彼らのWebサイトから削除した。

しかし、昔から海賊版のエンタテイメントや合法的なソフトウェアを配布しているピアツーピア方式のファイル共有サービスは、ブループリントのファイルを取り下げていない。公報は曰く、“このような慣行を新しい法制で禁ずることはできても、これらのデジタルファイルのインターネット上の流通をコントロールすることは困難であり、そのことは音楽や映画やソフトウェアのファイルの場合とまったく同様である”。

解決策は: しらみつぶしの捜査だ。ある法執行方面の情報筋はFox Newsに対してこう語った: “唯一の安全対策はボディーチェックだ。でも、自分があらゆる場所でボディーチェックされることを、アメリカ人は我慢できるかな?”。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


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