アメリカの議会図書館がすべてのツイートの保存をやめて今後は選ばれたツイートのみ

アメリカの議会図書館(Library of Congress)が今日(米国時間12/26)、7年前に意欲的な試みとして始まったすべての公開ツイートの文書館への保存をやめる、と発表した。その理由として挙げているのは、このところツイートの量が前よりも大幅に多くなっていることと、Twitterの決定により文字数制限が140から280に倍増したことだ。1月1日より同図書館は、保存するツイートを選ぶ、と白書で述べている。

その説明によると、“今後は、選挙や特定の政策など、一定のテーマやイベント、国民の関心事に関連しているツイートを保存していく”そうだ。トランプ大統領のツイートはたぶんすべて保存されるけど、あなたの朝食の写真はだめでしょうね。

2010年に、同図書館はすべての公開ツイートの保存を開始した。“それは、そのほかの素材を収集するのと同じ理由、すなわち、議会およびアメリカ国民のために知識と創造性の記録を取得し保存するためだ”、と今日の発表は言っている。Twitterから同図書館への寄贈により、それにはTwitterがローンチした2006年からのすべての公開ツイートのバックログも含まれる。

しかし今やツイートは量が膨大で、しかも今後はより長くなるから、ひとつ残らずの悉皆的な収集は無理になった。しかも同図書館が保存するのは今後もテキストだけなので、画像やビデオやリンクの多い最近のツイートは、同図書館的にはあまり価値がない。

“本図書館は一般的に、網羅的な収集は行わない”、とも述べられている。“文書館への寄贈が最初に企画されたときはソーシャルメディアの方向性が定かではなかったので、公開ツイートだけを例外として取り上げた。今やソーシャルメディアは一般的に定着しているので、本図書館の収集方針〔==網羅的でない〕に合った収集の実践を行うべきである”。

同図書館がふつうの人びとの体験や記憶を史料として記録している例として、ほかにAmerican Folklife Centerが挙げられる。ここはVeterans History Projectの実行主体として、主に方言の記録を収集している。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

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TechCrunch Japan

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