イギリスの自動車購入サイト「Hellocar」が125万ドル調達

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自動車購入サイトを展開するイギリスのHellocarは現地時間11日、資金調達ラウンドで100万イギリスポンド(約125万ドル)を調達したと発表した。本調達ラウンドをリードしたのは、Innocent Drinksの創業者が創始したJamjar Investmentだ。その他にも、Zoopla Property Group創業者兼CEOのAlex Chesterman氏も参加している。また、Founders FactoryのCEOであり、lastminute.comの創業チームの1人でもあるHenry Lane Fox氏がHellocarの取締役に就任することも同時に発表されている。Hellocarは今回調達した資金を利用して、イギリスのマンチェスターにビジネスを拡大するとともに、既存チームの強化を狙う。

Hellocarを創業したのは自動車業界のアントレプレナー、Nic Carnell氏だ。Hellocarで、彼は自動車の購買プロセスから自動車ディーラーを取り除いた。イギリスの自動車業界を対象にした調査結果によれば、自動車ディーラーを信用していると答えたのは全体のわずか7%であり、80%の人々が自動車の購買プロセスにストレスを感じると答えている。

Hellocarがディスラプトしようとしているのは、450億ポンド規模(約560億ドル)とも言われるイギリスの中古車マーケットだ。同社はこのマーケットに透明性と利便性をもたらすことが目標だと話す。Hellocarに掲載されている自動車はすべて、イギリスの自動車協会による168項目の審査をクリアしている。購入したクルマは自宅まで配送されるだけでなく、もし購入したクルマが気に入らない場合、購入後7日以内であれば返金してもらうことも可能だ。

その意味では、HellocarはCarspring(Rocket Internet出身)やbuyacar.co.ukなどの競合他社と似ている。しかし、その点についてCarnell氏は、「私が思うに、Carspringのアプローチは機能的でかつ非感情的なものだと思います。その一方で、Hellocarは顧客に寄り添うサービスを提供し、エンドトゥエンドのカスタマーエクスペリエンスにフォーカスしています。私たちのWebサイトを訪れてから、購入後30日のフォローアップ電話を受け取るまで、顧客はそれを体験することができるでしょう」と語る。また彼は、「私たちは自動車1つ1つのクオリティにフォーカスしており、Webサイトにできるだけ多くの自動車を掲載しようという気はありません」と加えた。

Hellocarはイギリス自動車協会とのパートナーシップによって自動車の審査と保証を、そしてAvivaとのパートナーシップによって自動車保険を提供している。

Carnell氏によれば、Hellocarは現在、カーリース企業などとのパートナーシップ締結に向けて協議を重ねている最中であるという。それが実現すれば、Hellocarにリース企業のクルマが掲載される可能性もある。これにより、Hellocarはハイクオリティの自動車を確保することができ、リース企業は顧客へのダイレクトチャネルを獲得することができる。

[原文]

(翻訳:木村 拓哉 /Website /Facebook /Twitter

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