インド最大の小売Reliance Retailが2番手Future Groupの事業を3580億円で買収

インド最大の小売チェーンであるReliance Retail(リライアンス・リテイル)はインドでの支配的地位をさらに確固たるものにする、より簡単な方法を見つけた。2番目に大きなチェーンの事業の大半の買収だ。

インド8月29日夜にReliance Retailは、Future Group(ヒューチャー・グループ)の小売と卸売事業、ロジスティック、倉庫保管事業を34億ドル(約3580億円)で買収することで同社と合意したと明らかにした。

買収合意の発表は、世界最大のオープンマーケットであるインドで事業を展開しているAmazon(アマゾン)やWalmart(ウォルマート)のFlipkart(フリップカート)の未来を混沌とさせるものだ。インドのeコマースが小売売上高に占める割合はまだ3%にすぎない。コンサル会社BCGやインドの通商グループRetailers’ Association Indiaによると、インドの小売市場は昨年7000億ドル(約74兆円)だったが、2025年までに1兆3000億円(137兆円)に膨張すると予測されている。

AmazonもFuture Retailに関心を示してきた。地元の報道によると、昨年Future Group傘下企業の株を取得したAmazon(未訳記事)は株のさならなる取得を打診していた。インド事業に65億ドル(約6850億円)超を投資しているAmazonは1月、事業者のオンライン販売をサポートするためにFuture Groupと提携したと発表した。

ストーンウォッシュ加工のファブリック販売で1980年に事業を始めたFuture Groupは400超の市町村に1500を超える店舗を構え、何百万という顧客を抱える。今日のReliance Retailとの合意で負債を減らせるはずだ。

Reliance Retailの親会社Reliance Industries(リライアンス・インダストリーズ)を率いるMukesh Ambani(ムケシュ・アンバニ)氏は今年、Facebook(フェイスブック)、Google(グーグル)、その他11の著名な投資家から通信ベンチャーJio Platforms(ジオ・プラットフォーム)への200億ドル(約2兆1000億円)もの投資を確保した。

ベンガル・グローバル・ビジネス・サミットで話すアンバニ氏、2018年1月16日、インド・コルカタ(写真Debajyoti Chakraborty/NurPhoto via Getty Images)

インドで最も裕福なアンバニ氏はeコマースに目をつけている。Jio PlatformsとReliance Retailは昨年JioMart(ジオマート)を発表した。昨年後半にムンバイのいくつかの郊外で試験を開始したeコマースベンチャーのJioMartは、事業を200以上の市町村に拡大した。

Jio Platformsに57億ドル(約6000億円)を投資したFacebookは、インド国内にある6000万店超の家族経営の小さな店や中小の事業所をデジタル化するためにRelianceとの協業を模索すると話した。

Reliance Retailのディレクター、Isha Ambani(イシャ・アンバニ)氏は「買収により、有名なFuture Groupのブランドを受け入れ、その事業エコシステムを維持することを嬉しく思う。Future Groupはインドの現代小売の改革において重要な役割を果たした。小規模の小売事業者、個人商店、大規模の消費者ブランドとのコラボという当社のユニークなモデルでもって引き続き小売業界を成長させたい。国中の顧客に今後も価値を提供することを約束する」と声明で述べた。

画像クレジット: Namas Bhojani / Bloomberg / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

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TechCrunch Japan

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