米国時間3月22日、Tesla(テスラ)のCEOであるElon Musk(イーロン・マスク)氏は、自身によるTwitterの利用は、証券取引委員会(SEC)との和解条件に違反していないと主張し、利用を禁止するという同委員会の要求は和解命令の「極端な解釈」に基づくものであると指摘した。マンハッタン連邦裁判所に提出された文書による。
SECは、今や悪名高きマスク氏の「資金は確保した」ツイートに関して昨年合意した和解契約に違反したとして、マスク氏を法廷侮辱罪に問うよう判事に要求した。同契約のもとでは、マスク氏は投資家にとって重要情報となりうる発言の前にはTesla取締役会の承認を得る必要がある。
同氏、自分は契約に違反しておらず、問題はSECの解釈にあると主張し、その解釈は「事実上あらゆるレベルで間違っている」と説明した。提出書類では、和解交渉に関する新たな詳細も明らかにされた。それによると、SECがMuskに送った契約書草案では、マスク氏がTeslaに関連する発言をいかなる形式で行う場合にも、すべて事前承認を得ることを要求していた。
マスク氏とTeslaはこれらの条項に合意したことはない。代わりに同氏によると、契約が要求しているのは、彼がTesla自身のポリシーを従うことであり、そこでは「会社または株主にとって重要な情報を含むあるいは含む可能性が合理的に予想される書面によるコミュニケーション」には事前の承認が必要であるとされている。
裁判所文書を通じて交わされている激しい応酬は、ビリオネア起業家とSECとの間で昨年8月に始まった戦いをエスカレートさせている。当時マスク氏は、自社株を1株あたり420ドルで買い取り非上場化するための「費用を獲得した」とツイートした。9月にSECは連邦地方裁判所に、意義を申し立て、同氏が嘘をついていると主張した。
昨年マスク氏とTeslaは、不正行為を認めることなくSECとの和解に合意した。Teslaは罰金2000万ドルを支払い、マスク氏は3年以上会長職から離れ、取締役会に独立取締役2名を加えることに同意せざるを得なかった。さらにTeslaは、同氏の会社に関する公開発言を監視することを義務付けられ、Twitterもそこに含まれていた。
しかし先月になって戦いが再燃した。2月19日にマスク氏がツイートを発信し、Teslaは今年「およそ」50万台の車を生産すると発言し、数時間後に「同社は年末まで年間換算50万台ののペースで生産する」という意味だったと訂正したためだった。
SECはそのツイートをマスク氏による契約違反であると主張した。同氏はこのツイートについて「重要ではなく」合意に沿っていると発言した。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook )