ウェブ接客ツールに新構想、サイト間やO2Oでの顧客体験を可視化する「KARTE CX CONNECT」発表

ウェブ接客ツール「KARTE」を提供するプレイドは12月4日、KARTEをベースに、サイト間や実店舗などで分断されていた顧客の行動を横断的に可視化して、最適な顧客体験(Customer eXperience:CX)の設計・展開を可能にする「KARTE CX CONNECT」の提供開始を発表した。

KARTEは、サイト来訪者の特徴や行動をリアルタイムに解析して可視化し、ポップアップでの提案やチャット、SNSメッセージなどで個々の顧客に合わせたコミュニケーションを設計・提供することができる、ウェブ接客のためのプラットフォーム。2015年3月にサービスを開始し、2年後の2017年2月末時点で導入社数が1430社、年間のEC分野での解析売上金額は5000億円を超えているという。

あくまでサイト来訪者に対する接客に閉じていたKARTE。だが今回発表したKARTE CX CONNECTでは、KARTEを導入するメディアと広告主サイト、ブランドサイトと購入サイト、サイトと実店舗など、ドメイン間やオンライン・オフラインで分断されていた顧客の体験を統合して可視化。サイト(ドメイン)やオンライン・オフラインをまたいで、個々の顧客に合わせたコミュニケーションを設計することを目指すとしている。エンジニアによる開発や、マーケティングツール間の複雑な連携は不要で、KARTEのみで顧客の可視化と、それに合わせたアクション(接客)が可能だ。例えるならば、これまでプライベートDMPのように、自社サイトに閉じて、顧客の行動解析や接客を行っていたKARTEだが、このKARTE CX CONNECTで連携すれば、同じ顧客が連携するサイト間でどういった行動をしたか、またそれに対して接客を行うか、ということが分かるようになる。

例えば不動産サイトの場合、不動産ポータルサイトと仲介サイトやブランド・販売サイト、顧客とのタッチポイントとなるショールームのそれぞれにKARTE CX CONNECTを導入することで、マンションの購入を検討する顧客の行動の流れを一気通貫で把握することができる。

最終的にはオフラインで購入が行われることの多い、住宅や金融サービスなどでも、実店舗をつなげた営業支援が可能。オンラインから送客した顧客に対して、実店舗でも興味や関心に合わせた商談やコミュニケーションが実現できるという。

KARTE CX CONNECTは、メディアサイトではAll Aboutでの採用が同日発表されたほか、大手銀行、生命保険、保険相談サービス、住宅仲介サービスなどでの導入が決定しているそうだ。

プレイド代表取締役の倉橋健太氏は、KARTE CX CONNECTの提供により「KARTE=ウェブ接客=ポップアップツールではなく、KARTE=CXM(カスタマー・エクスペリエンス・マネジメント)へと進化していく布石になると考えている」と述べている。

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TechCrunch Japan

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