Sony Picturesは、WalmartのVuduと提携し、ストリーミングビデオサービスでビデオを購入した視聴者に、追加のコンテンツや作品を提供する。この提携の目的は、消費者がデジタル映画を購入する理由を増やすためだけでなく、他のスタジオや小売業者の利用も視野に入れている。
映画会社は長年にわたり、ビデオ作品にいわゆる「DVD特典映像」を加えて、ホームエンタイテイメントとしての差別化をはかってきた。SonyとVuduは、オンラインのデジタル映画にも、先陣を切ってこの仕掛けを取り入れた。
Sony-Vuduの提携は、Vuduマーケットプレイスで購入したビデオに入っていたDVD特典と同様の体験を、ユーザーに提供することを目的としている。新しい”Vudu Extra+” では、カットされたシーンや短編作品、映画トリビアなど、DVDやブルーレイと同じような特典を楽しむことができる。
しかし、Vudu Extras+は、ディスクにはない特典も提供する。「高度なシーンサーチ」やシーンのクリップを他の人たちと共有する機能などだ。シーンサーチでは、映画のセリフや、ビデオ、写真その他の追加コンテンツの検索が可能で、お気に入りのシーンを見ることができる。「クリップ&シェア」機能を使うと、お気に入りのクリップをFacebookでシェアすることができる。
映画を買った視聴者は、特典映像のプレビューをはじめ、さまざまなコンテンツの利用が可能になる。すでにVuduまたはUltraVioletライブラリーから映画を買っている人も特典映像を見ることができる。さらに、DVDを購入した際にもらったプロモーショナルコードを持っていれば、オンラインで引き換えできる。
「私たちは、映画のデジタル所有に付加価値提案をしたいと考えている」とSony Pictures Home Entertaimentのグローバル戦略&事業担当SVP、Richard Bergerが私に語った。そうすることによって、同社は消費者にDVDやブルーレイを買うのと同じ感覚でオンライン映画を買ってもらおうとしている。
今はSonyとVuduだけだが、両社は他社も同じ機能を提供できるようにしたいと考えている。Bergerによると、SonyとVuduは他のオンライン小売業やスタジオと、彼らの顧客にも特典が利用できるようにすることを検討中だという。
「私たちはこれが標準的アプローチになるように考えて仕組みを作った」とBergerは言った。言い換えれば、UltraViolet-DECEコンソーシアムの他のメンバーたちにも同様の特典を提供してほしい、ということだろう。
特典の付く最初のタイトルは、SF映画「District 9」で、Vuduショップで販売される。Sonyも近々、This is the End、After Earth、White House Down、Grown Ups、Mortal Instrments、Smurfs 2などのタイトルに特典を付けて提供する予定だ。
[原文へ]
(翻訳:Nob Takahashi)