オンライン教育/学習の大手老舗Lynda.com(1995年創業)は、創業18年目にしてやっと外部資金1億300万ドルを1年前に導入したが、今日は(これも初めての?)買収を発表した。これからはデベロッパやデベロッパ志願者も同社の生徒とすべく、カナダHalifaxのオンラインプログラミング学習サイトCompilrを手中に収めたのだ。Compilrはcompiler(コンパイラ)のもじりで、学習者はコードを書くだけでなく、それをWebブラウザの中からコンパイルしてもらい、テストできる*。買収額は非公表だが、2000万ドルぐらいらしい。〔*: 書いたコードをコンパイルして動かしてくれるサイトは、相当昔から、いろいろありましたね。〕
Compilrは今や、Lynda.comの一部である。
Patrick HankinsonとTim SpeedItが創業したCompilrも、今日までずっと、ブートストラップ(自己資本のみ)だったようだ。Lynda.comと似た企業文化と気質だ。しかし外部投資のないことは、Compilrの成長を長期にわたって妨げた要因の一つかもしれない。Hankinsonによると、2012年には35社あまりのVCに投資を断られ、月額10ドルの有料制を導入せざるをえなくなっていた。
その有料制がLyndaでも続くのか、Lyndaはまだ何も発表しないが、既存のCompilrユーザは、これからはLynda.comの上で無料のトレーニングを受けられる。
Compilrは実は、Lynda.comの、初めてではなく二度目の買収だった。最初は昨年のオーストラリアのvideo2brainで、同社の国際展開の一環だった。しかしこちらも、ごく近年の初物だ。
CompilrとLynda.comの相性という問題だが、Lynda.comにはすでに大量の、ソフトウェアやテクノロジ、一般的なビジネスの教育訓練、クリエイティブの業界業種、などなどをカバーする広範なビデオ教材のコレクション(計10万本といわれる)がある。生徒にコードを実際に作らせる/書かせるCompilrは、Lynda.comのオンサイトの教育訓練のレパートリーを増やすだけでなく、デベロッパ/デベロッパ志願者という同社にとって新しい生徒層の獲得も意味する。
その点についてLynda.comの社長でCEOのEric Robinsonは、声明文の中でこう言っている:
“Compilrの買収は、会員にさまざまな分野を学習するための最良の方法を提供するという弊社の社会的献身を反映するものであり、それらの学習方法は、弊社が構築する場合もあれば、今回のように買い入れることもある。プログラミング言語の教習に関しては、市場と需要が成長していることを弊社はかねてから承知いたしており、多様で高品質なコンピュータプログラミングのコースを提供することに本格的に取り組んでいる。これは弊社の学習哲学と整合するものであり、弊社をオンライン教育/学習市場のマーケットリーダーとして維持かつ成長させることを、可能にするものである”。
あの有名人VCはかつて、ソフトウェアが世界を食べているのだから、ソフトウェアエンジニアに対する需要の増加傾向は今後も右肩上がりで継続する、と語った。Lynda.comは、ソフトウェアデベロッパのプロジェクトベースの雇用〔not社員/常雇いベース〕は2012年から2022年にかけて22%増加する、という合衆国労働統計局の数字を引用して、“全職種平均よりもはるかに急速に需要が増大する”、と声明文中で述べている。
Compilrは今12種類のプログラミング言語をサポートしてコースを提供し、初心者と上級プログラマの両方を対象にしている。
Compilrの競合相手は、Koding、Cloud9 IDE、Codenvyなどだ。
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))