クラウド会計ソフト「freee(フリー)」を運営するfreeeは23日、第三者割当増資を実施し、総額8億円を調達した。引受先は既存投資家であるDCMとインフィニティ・ベンチャーズ。DCMはシリコンバレーの大手VCで、シードラウンドから数えて3度目の投資となる。freee代表取締役の佐々木大輔によれば、来年にはアジア進出も視野に入れていることから、グローバル展開に強いDCMを中心とする既存投資家からの調達を決めたという。
freeeは、グーグル出身の佐々木大輔が2012年7月に設立。2013年3月にサービスを開始し、現在は7万以上の事業者が利用している。4月にWindows XPのサポート期間が終了し、インストール型の会計ソフトから乗り換るユーザーが増えていることや、消費税率の変更によって既存アプリのアップデートの波が来ていることから、2014年以降はユーザー登録のペースが年末の5倍に達する勢いで伸びているという。
この1年では、データを自動取得可能な金融機関を増やしており、現在は1600以上の金融機関と連携。このほか、モバイルアプリの開発、AirレジやSquareといった外部サービスとの連携、カスタマーサポート体制の構築に取り組んできた。今回調達した資金ではプロダクト開発を強化。具体的には、給与計算や経費精算に代表されるスモールビジネスのバックオフィス業務を推進するツールを今夏までにリリースする予定だ。