クラウド郵便受取サービス「atena」(アテナ)を提供するN-Technologiesは、プレシリーズAラウンドにおいて、第三者割当増資および金融機関からの融資による約1億円の資金調達を発表した。引受先は、千葉道場ファンド、Coral Capital。累計調達額は1億3000万円となった。
調達した資金は、マーケティング活動と採用活動の強化にあて、事業成長スピードを加速する。今後も同社は郵便物に縛られない働き方を推奨し、テレワークの推進や新しい働き方の実現に寄与するとしている。
atenaは、会社に届く郵便を全て電子化して、リモートワーク・テレワーク中の自宅などから確認ができる「郵便の管理」に特化したクラウドサービス。郵送物の受け取りや、管理・スキャンニング・不要な郵便物の処理など手間がかかる作業をすべてシステムで一元管理する。
同社は2020年5月、個人向けをメインにatenaをリリース。その後法人からの問い合わせ増加により法人向けサービスにリニューアルし、リリースから1年後となる2021年5月には、郵便物の取扱数が直近半年の約6倍にも増加したという(2020年5月〜11月および2020年11月〜2021年5月のデジタル化した郵便物数の比較)。
N-Technologiesによると、atenaは共同創業者の白髭直樹氏の体験から生まれたものという。海外で仕事をしていた白髭氏は、日本の自宅や拠点に届く請求書などの郵便物を家族や同僚にスマホで写真を撮って送ってもらったり、一時帰国した際に何時間も郵便物を開封・確認する作業に時間がとられたりしていたそうだ。2019年に帰国したところ、その問題は世の中でまだ解決されていないと気づき、「atena」の開発を決意したという。