クラウド電話の仏Aircallがユニコーンに、リモートワークの普及が追い風

Aircallが、Goldman Sachs Asset Managementが率いるシリーズCラウンドで1億2000万ドル(約133億円)を調達し、評価額が10億ドル(約1100億円)を超えるユニコーンのステータスを獲得した。フランスで16番目のユニコーンとなる。

同社は、企業のコールセンターや電話サポート、営業チームなどのためにクラウドベースの電話システムを開発、現在ではSalesforceやHubSpot、Zendesk、Slack、Intercom、そして広く使われているCRMやサポート、コミュニケーションシステムに統合されている。

Aircallの顧客は独自の番号を作り、音声による対話的な応答ディレクトリをセットアップする。同社のサービスは顧客に代わって起呼のキューを管理し、顧客側のユーザーはインバウンドの通話への応答を開始できる。ユーザーは通話を転送したり、顧客を待たせたりできる。アドミンはアナリティクスを見たり、通話をモニタしたり、各ユーザーが今、何を行っているのかを確認できる。

Goldman Sachs Asset Managementの他に、これまでの投資家であるDTCPやeFounders、Draper Esprit、Adam Street Partners、NextWorldCap、Gaiaなどが再度、今回のラウンドに参加した。

クラウドベースのソフトウェアであるため、Aircallはリモートやハイブリッド(リモート+リアル)のチームが便利に使える。2020年は世界中各地でロックダウンになり、企業は新しい電話システムを求めた。そしてAircallは、そんな顧客増加の波に乗った。

数字を挙げると、2020年に新規登録が65%増え、その中にはCaudalieやOpenClassrooms、Too Good To Goなどがいる。Aircallの顧客はおよそ8500社だが、その15%がフランス、35%が米国、そして50%がその他の国々となる。

新たな資金で同社は、プロダクト開発を継続してサードパーティツールの統合をもっと増やしたい、特に各業界固有のツールを統合の対象にしたい、と述べている。またロンドンとベルリンに新しくオフィスを開き、ニューヨークやパリ、シドニー、マドリッドなど既存のオフィスでは社員数を増やしたいという。

さらに同社技術基盤の拡大強化により、既存の通信企業とのコラボレーションの実現、通話の書き起こしや感情分析など、新しい機能も加えていきたいとのことだ。

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カテゴリー:ネットサービス
タグ:クラウド電話フランスAircallユニコーン資金調達

画像クレジット:Aircall

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(文:Romain Dillet、翻訳:Hiroshi Iwatani)

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TechCrunch Japan

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