クリストファー・ノーラン監督のアクション映画「TENET テネット」の公開が8月12日に再延期、米国での新型コロナ感染者再拡大で

アクション映画「TENET テネット」はハリウッドの重要な指標と見られている。クリストファー・ノーラン監督は長年の確実なヒットメーカーであり、「ダークナイト・トリロジー」「インセプション」「インターステラー」などの作品を成功させてきた。今回のミステリアススリラーは、新型コロナウイルス(COVID-19)が世界中で拡大を続けるなか、観衆に屋内の劇場に来場する勇気があるかどうかの明確なテストになるはずだ。

今週にワーナー・ブラザーズは、同作品の公開日を8月12日に延期すると発表した。一部の州で感染者の拡大が続いていることを受けたものだ。これはこの映画にとって2度目になる2週間の遅延であり、当初の公開予定日は7月17日だった。

「ワーナー・ブラザーズは、TENETの劇場の大画面での公開を、劇場の準備が整い、衛生当局の了解を得られた時に行うことを約束する」と同社が報道機関向けの声明で語った。「この時期に必要なのは柔軟な行動であり、通常の映画公開と同じには考えていない。自由時間に見てもらうために公開は週の半ばとし、通常よりずっと長い期間上映することで、これまでと大きく異なりかつ成功する上映戦略をつくっていく」。

ためらいを見せている映画会社は同社だけではない。ディズニーも「Mulan」(ムーラン)の公開日を延期し 、TENETの1週間前に設定した。感染拡大のためにフロリダ州、テキサス州などの再開が遅れている中の出来事だ。ニューヨーク州も再開フェーズ4からスポーツジムやショッピングモールとともに映画館を除外した。

これは規模の大小にかかわらず映画館に課せされた大きな問題だ。TechCurnchは7月15日に数百カ所の映画館を再開予定(マスクの着用を義務付けている)のAMCに話を聞いた。映画館はVOD(ビデオ・オン・デマンド)で公開済みの短編や、「ジュラシックパーク」などの旧作に頼ることになるだろう。30年近く前の同作は、この週末に51万7000ドル(約5545万円)という北米トップの興行成績を上げた。

AMCには、今回の公開延期が劇場再開に与える影響について質問している。

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画像クレジット:Warner Bros.

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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