Google(グーグル)のモバイルに特化したバーチャルリアリティプラットフォーム「Daydream」が、同社の公式サポートを失っているとAndroid Policeが報じている。同社はもはやDaydreamソフトウェアのアップデートを行わないことを確認しており、TechCrunchはこれを受けて「DaydreamはAndroid 11でも動作しない可能性がある」と指摘した。
この動きは、VR分野における同社の動きを追跡してきた人にとっては驚くべきことではない。2016年と2017年に積極的な製品ロールアウトを行った後、同社はすぐにVRへの取り組みを放棄したが、DaydreamはサムスンのGear VRのように、ユーザーがヘッドセットのホルスターに互換性のある電話をセットしてスマートのディスプレイと動画処理能力を活用してVR体験を提供することを可能にしていた。
Apple(アップル)がARKitを発表(未訳記事)した後、グーグルはVRから大きく方向転換し、同社の特殊なARプラットホームTangoをARCoreに変えた(未訳記事)。ただし、このAR開発プラットフォームもここ数カ月あまり注目されていない。
グーグルがDaydreamの公式サポートから手を引いたのは、自社のViewヘッドセットの製品アップデートが何年もなく、コンテンツエコシステムへの投資がほとんどなかったためで、Lenovoのサードパーティの取り組みである独立型ゴーグルのMirage Solo(未訳記事)チャンスを台なしにしてしまったからだ。
Daydreamが簡単には勝てないことが明らかになると、レノボもこの取り組みを放棄してしまった。グーグルのハードウェアビジネスは、検索や広告のビジネスに比べれば売上規模も低いため、何の意味があるのかは明らかではなかった。しかし、VRはニッチなテクノロジーとしてごく一部の人に熱狂的な支持を集めることになった。
グーグルはVRに努力する価値がないと判断したが、Facebook(フェイスブック)は倍返しを続けた。2020年にはOculusから非常に優れたハードウェアが登場しているとはいえ、グーグルを責めるのは難しいだろう。VRの未来がどのようなものになるのかは、まだ明らかではないからだ。
しかし、Daydreamがその一部ではないことも明らからだ。
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画像クレジット:Google
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(翻訳:TechCrunch Japan)