Google(グーグル)の検索アプリ軽量版Google Goが米国時間8/21、世界のAndroidユーザー向けに公開された。ベータ版を数カ月展開したのち、2017年に初公開されたこのアプリは主に、人々が安価なAndroidデバイスのために不安定な接続で初めてインターネットを利用するような新興マーケットでの利用を想定してデザインされている。
新興マーケット向けにつくられている多くのアプリ“ライト”バージョンのように、Google Goも端末の容量をさほど使用しない(わずか7MBほどだ)。そして、遅くて、時々途切れるインターネット接続対策としてオフライン機能もある。Googleによると、アプリの検索結果はデータの40%を節約するために最適化される、とのことだ。
ウェブ検索以外に、Google Goにはディスカバリー機能もある。人気トピックのタップ、音声検索、画像とGIFの検索、言語の簡単切り替え、そしてAIによるウェブページ読み上げなどができる。
今年春に開催されたGoogleの I/Oデベロッパー会議では、GoogleはGoogle GoにLensももってくると発表していた。
Lensでは、ユーザーは実世界の物にスマホのカメラを向けて関連する情報を引き出すことができる。つまりGoogle Goは、Lens機能で文字を読めない人をサポートすることにもなる。例えば、バスの時刻表や標識、振込用紙などの文字にカメラが向けられると、Lensは文字を読み上げることができる。ユーザーはまた、特定の文字をタップして意味を調べたり翻訳したりすることもできる。
Googleによると、Lensはたったの100KBで、Goアプリのアップデートでサイズは大きくなった。当初はGoアプリは5MBで、今はそれよりも若干増えて7MBだ。
これまでGoogle Goは、いくつかの国でAndroidのGoエディションデバイスでのみ利用できた。Sensor Towerのデータによると、Google Goは世界で約1750万回インストールされた。内訳はというと、最多がインド(48%)で、インドネシア(16%)、ブラジル(14%)、ナイジェリア(6%)、南アフリカ(4%)と続く。
Google Goはこれまで、全部で29カ国のAndroidのGoエディションデバイスで利用できた。ここには、アンゴラ、ベニン、ボツワナ、ブルキナファソ、カメルーン、カボベルデ、コートジボワール、ガボン、ギニアビサウ、ケニア、マリ、モーリシャス、モザンビーク、ナミビア、ニジェール、フィリピン、ルワンダ、セネガル、タンザニア、トーゴ、ウガンダ、ザンビア、ジンバブエが含まれる。
いまやアプリユーザーは“数百万人”だ、とGoogleは話している。
今日、Googleは世界中のユーザーがPlayストアでGoogle Goを利用できるようになる、と発表した。
誰でも端末の限られたストレージやむらのある接続といった問題を抱えることがあることから、帯域幅が問題ではないマーケットでもこのアプリを展開することにした、とGoogleは話している。
加えて、文字を読んだり翻訳したりするのに軽量なアプリだ。I/Oで、Googleは文字を読むのに困難を抱える成人が世界中に8億人もいて、もちろん、そうした人が皆新興マーケットにいるわけではないと指摘していた。
Google GoはGoogleが新興マーケット向けにつくった多くの軽量アプリの一つだ。他にはYouTube Go、Files Go、Gmail Go、Google Maps Go、Gallery Go、Google Assistant Goなどがある。
Google Goアプリは Android Lollipop以上で動く端末を対象に、Play Storeで世界中のユーザーに提供される。
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(翻訳:Mizoguchi)