仮想通貨取引所のCoinbase(コインベース)は米国時間10月10日、上級ユーザー向けのモバイルアプリをローンチした。Coinbase ProはiOS向けにダウンロードが始まっており、Android版も間もなく登場する。
Coinbase Proは、指値注文などの高度な注文を設定できる取引所。これらは暗号通貨の取引では標準的な機能だ。しかしCoinbaseは、メインサイトのCoinbase.comでの取引ができるだけシンプルでわかりやすいものになるように、別の「Pro」プラットフォームを用意した。
そしてこれからは、Coinbase Proをスマートフォンでも使える。いろいろ試してみたが、アプリは期待どおりの機能を備えている。最初のタブには、取引ペアのリストが表示される。
ひとつのペアをタップすると、リアルタイムのローソク足、注文帳、アクティブな注文、およびこのペアの取引履歴が表示される。また、各取引ペアのページから暗号通貨の売買注文を設定することもできる。
2番目のタブでは、暗号資産のポートフォリオとアセットを法定通貨で表示できる。また、モバイルアプリケーションから暗号通貨を預けたり引き出したりもできる。しかし残念なことに、特定の通貨(ドルやユーロ、ポンドなど)を預けたり引き出したりする場合には、ウェブサイトに行くように指示される。そして、過去および現在の注文、手数料と制限が確認できる。
Coinbaseは先週、取引量の少ないCoinbase Proの顧客の手数料の一部を引き上げた。30日間で5万ドル(約540万円)以下の取引の場合、Coinbase Proでのトレードはより高くなっている。また、30日間で1万ドル(約110万円)未満の取引の場合、メーカーとテーカーの手数料が0.5%かかる。
Krakenでは過去30日間の取引額が5万ドル未満の場合、手数料として0.26%がかかる。Binanceでは、取引手数料として0.1%を徴収する。新たな取引手数料を設定することで、Coinbaseは確かにプロユーザーをターゲットにしているようだ。
なお、本記事を執筆したRomain Dillet(ロマン・ディレ)記者も、さまざまな暗号通貨を少量保有している。
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(翻訳:塚本直樹 Twitter)