コーディング・ブートキャンプ(coding bootcamp, プログラミング猛特訓塾)が最近のアメリカで流行っている。そのひとつ、Fullstack Academyが今日(米国時間6/1)、卒業生が創った有望なスタートアップに投資をしていく、と発表した。
Fullstack AcademyのCEO David Yangによると、このニューヨークのスタートアップは自社の経営科目の一環として投資を行い、年に最大8社までの企業に、シード前ないしシード段階の資金提供をする。条件や額はその都度決める。
この投資を受ける資格としては、そのスタートアップの少なくとも一人の協同ファウンダーがFullstack Academyの13週間のJavaScript集中コースの終了者でなければならない。
Yangはこう語る: “これはうちの生徒たちに、あなたがたを信じていると伝える手段でもある。‘いつか会社を作りたい’という声をよく聞く。その「いつか」は「今」だ、と言いたい。せっかく、スキルを身につけたのだから”。
昨年の卒業生は300名だった。今年は450名を目標にしている。来月は、ニューヨークだけでなくシカゴにも進出する。それは今年初めの、The Starter Leagueの買収の結果だ。
すでに黒字なので、投資のためのファンドも、外部のパートナーに資金を仰ぐ必要はない、という。
同社の正社員は現在35名、卒業生たちが大手のテクノロジー企業に就職していることを、誇りとしている。とくに、GoogleとAmazonとFacebookが多い。でもVC的な要素が今回加わったことによって、大企業への就活を目指す若いデベロッパーだけでなく、起業家タイプも同社に関心を持つだろう。
Fullstack Academyは、同業者の中でもいちばん、入学基準が厳しいという。プログラムを完成させる能力のない人や、仕事に向かない人を、事前にふるい落とす、とYangは言う。
コーディング・ブートキャンプの格付けをやっているCourseReportによると、Fullstack Academyは37のレビューが5つ星だが、入学者数、終了率、就職率などは公開していない。一部のコーディング・ブートキャンプは、サードパーティの監査人にデータを開示している。