サムスンがARで忘れ物探しができるトラッカー「Galaxy SmartTag+」を発表

Apple(アップル)の来る紛失物ファインダーAirTagsのライバル商品となるSamsung(サムスン)のGalaxy SmartTag+が発表された。SamsungはGalaxy SmartTagというTile(タイル)のライバル商品を2021年1月の報道機関向けイベントで発表している。その際、Galaxy SmartTag+というウルトラワイドバンド(UWB、超広帯域無線通信)で機能するバージョンが、具体的な時期は示さなかったものの、2021年後半にも登場するかもしれないとほのめかした。

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そして今、明らかになった。Galaxy SmartTag+はBluetooth Low Energy(BLE)とUWBの両方をサポートし、たとえばバックパックやキーチェーンなど、位置を追跡したい毎日使うアイテムに取り付けることができる。

噂されていたAppleの(そしてアクシデントで存在を明らかにした)AirTagsのように、Samsungデバイス所有者のためのSmartTag+はUWBテクノロジーを使っているおかげで、より正確に場所を特定することができる。このテクノロジーは最近発売されたGalaxy SmartTagには搭載されていない。

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SmartTag+を取り付けたものを紛失したとき、ユーザーはSamsungのスマホを使ってタグの位置をより簡単に特定するのに空間認識能力を備えるARテクノロジーを使うことができる。タグの場所に近づくにつれ、大きな音を鳴らすよう選択することも可能だ。これはソファのクッションなど、何かの下に落とした場合に役立つ。

TileのUWBデバイスと同様、SmartTag+はコミュニティで紛失物を発見する機能も備える。この機能を選択している近くのGalaxyデバイスが紛失物の場所の特定をサポートし、またSmartThings Findネットワークを通じて持ち主に通知する。このデータは暗号化され、タグの場所は所有者のみが知ることとなる。

ピンクとグリーンのカラーが加わった先のSmartTagと異なり、SmartTag+は差し当たって黒とグレーのみの展開だ。

新しいビーコンはUWBに頼っているため、UWBテクノロジーを搭載するGalaxyデバイスでのみ使える、とSamsungは話す。Galaxy Note20 Ultra、Galaxy S21+、Galaxy S21 Ultra、Galaxy Z Fold2などだ。

SmartTag+の登場は紛失物ビーコンマーケットが大きく変化しようとしている中でのものだ。

現在Tileのような企業が独占しているこの分野へのAppleの参入はかなり破壊的なものになるかもしれない。AppleのAirTagsは空間と方角のデータをとらえるのにUWBを使っていて、これによりタグを取り付けた紛失物の発見をより簡単で正確なものにしている。しかしAirTagsはAppleのFind Myアプリも統合する。今週このアプリはイヤフォンや電気自転車のメーカーを含むサードパーティーへの提供が始まった

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初期ラインナップで不在が目立つのはTileで、同社もまたUWBトラッカーを準備中だ。Tileは自社アプリを通じてすでに確立した顧客との関係をあきらめて、それをAppleに引き渡したくはないはずだ。そうする代わりにTileは独自のUWBトラッカーと自前のiOSアプリを通じたAR発見機能の提供を計画している。

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しかしながらSamsungの場合、ファーストパーティトラッカーであり自社デバイス向けにデザインされているため、そうした問題を抱えていない。SmartTag+は基本的にSamsungデバイス所有者のためのAirTagsであり、もしAppleが自前のビーコンを立ち上げるときは、Android版に対する需要が影響を受けるかもしれない。

Samsungの先のSmartTagは米国では29.99ドル(約3280円)で、新しいSmartTag+はそれより10ドル高い39.99ドル(約4370円)だ。

カテゴリー:ハードウェア
タグ:SamsungトラッカーGalaxyUWBBluetoothAR

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(文:Sarah Perez、翻訳:Nariko Mizoguchi

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TechCrunch Japan

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