DigitalOceanは、ユーザーにとっては低料金で気軽に利用できるクラウドホスティングプラットホームでも、そんなサービスを作るためには相当なお金が要る。同社はこれまで1億2000万ドルあまりを調達し、そのほかにも随時、銀行からの融資を仰いで、その成長を支えている。
クラウド(雲)という言葉は曖昧だが、その実態はサーバーの集合だ。サーバーは、買うのもデータセンターの一部を借りるのも、安くはない。
今同社は、12のデータセンターを利用して70万のユーザーに常時、仮想プライベートサーバーを提供しているから、同社が管理するラックキャビネットの数は膨大だ。
DigitalOceanの全ユーザーがブートしているクラウドサーバーの数は1300万に達する。中にはサービスをもはや提供していないサーバーもあるが、とにかくすごい数であることは確かだ。
そんな同社にとって、クレジットラインの利用には二つの意味がある。第一に、DigitalOceanは今でも同社のインフラストラクチャへの投資額が大きいこと。既存のユーザーがサーバーをアップグレードしたりリプレースすることも多いし、同社自身がインフラの規模を拡大することもある。
第二に、DigitalOceanは小さなデベロッパーにとってありがたいプラットホームだが、でも、営利企業として、超大手のAmazon Web ServicesやMicrosoft Azureなどと伍して大型クライアントを獲得していくためには、インフラの充実努力がコンスタントに必要だ。そしてそのためにはもちろん、お金が要る。
でも、今日のようなスタートアップ環境の中で、大金を貸してくれる銀行〔banks, 複数形〕を同社が見つけられていることは、たいへんめでたい。つまり銀行も、投資家たちと並んで、同社の将来性をポジティブに評価している、ということだ。
〔訳注: タイトルにある融資獲得累計額$130M(1億3000万ドル)の件は、本文中にない。〕