Jeff Bezos(ジェフ・ベゾス)は、先週行なった極めて稀なMediumへの投稿で、アメリカン・メディア(AMI)が“強要行為と脅迫”をしていると非難したが、その際Bezosは Lauren Sanchezと交わした私的なメッセージが明るみに出たことにサウジアラビアの関与があるかもしれないことを匂わせた(しかし明記はしていない)。それについて、サウジの外務大臣Adel al-JubeirはCBSの番組“Face the Nation”でのインタビューで、サウジ政府は“全く無関係”と述べ、関与を否定した。
先月、National Enquirerは元妻MacKenzie Bezosと離婚したBezosとSanchezの間で交わされたテキストメッセージを報道した。先週木曜日のMediumへの投稿でBezosは、National Enquirerの発行元AMIがテキストメッセージのリーク元の調査をやめなければ私的な写真を含むメッセージを暴露すると脅した、と主張した。また、AMIが“政治的な動機があるか、政治の影響を受けている”とも指摘した。Bezosは、大統領ドナルド・トランプに近い人物といわれるAMIのCEO、David Peckerの神経に「サウジ関係のことが特に触ったようだ」と書き込んだ。
Daily Beastは今日、Lauren Sanchezの兄(弟)のMichael Sanchezがメッセージの元々のソースだったと報じた。Michael SanchezはトランプのアドバイザーRoger Stoneと親しい友人関係にある。
“Face the Nation”でのインタビューでal-Jubeirは「私には“昼ドラ”のように聞こえる。この件についてはテレビで目にしているし、新聞でも読んでいる。これは2者間のことであり、我々は関係していない」。
Bezosは、サウジアラビアがメッセージ暴露に関わっていると直接非難はしていない。しかし、AMIとPecker、トランプ、サウジアラビアのクモの巣的なつながりについて記している。Bezosはワシントンポスト紙を所有していて、同紙はムハンマド・ビン・サルマン皇太子とJamal Khashoggi殺人のつながりを広範にわたって報道してきた。Khashoggi氏は昨年10月に殺害される前、サウジアラビアの体制に反対し、ビン・サルマン皇太子に批判的な記事をポスト紙に書いていた。米中央情報局(CIA)はビン・サルマン皇太子が殺害を命令したと結論づけたが、トランプは繰り返し皇太子の関与を軽視してきた。
「私にとってワシントンポスト紙の所有は、事を複雑にするものだ。ワシントンポスト紙に報じられたことのある権力を持つ一部の人が、Bezosは敵だと誤って結論づけるのは避けがたい」とBezosは書いている。さらに「トランプ大統領はそうした人々の一人だ。それは彼のツイートから明らかだ。また、コラムニストJamal Khashoggi氏殺害の件についてのポスト紙の断固とした報道は、特定の人々の間では間違いなく不人気だ」と続けている。
そしてBezosは「数日前、AMIの弁護士から、Pecker氏が我々の調査について“立腹している”との連絡を受けた。これはサウジ関係のことが神経に触ったようだ」とも付け加えた。
AMIは、トランプと不倫関係を持ったとされているKaren McDougalに口止め料を支払った件で昨年12月に連邦検察と追訴免除の司法取引した。もしBezosが主張する脅迫と強要行為が事実なら、司法取引はなかったものになる可能性がある。
Peckerの弁護士Elkan Abramowitzは、Daily BeastがNational Enquirerのネタ元はMichael Sanchezだと報道する前、ABCの日曜番組“This Week”で「これは絶対に強要行為や脅迫ではない。National Enquirerのネタ元は信頼のおけるソースで、今回の報道の7年前からNational Enquirerに情報を提供してきた。ネタ元はBezos氏とLauren Sanchez氏がよく知っている人だ」と話していた。
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(原文へ 翻訳:Mizoguchi)