ジュゴンの生息個体数を数える困難な仕事をAIが助ける

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上の画像に、群れからはぐれた一頭のジュゴンがいるのが分かるかな? もっとよく見て…見えない? この大きな画像はどうかな? だめかな? ほら、これだよ。こんなたいへんな発見作業を45000回やれば、それが、この絶滅危惧生物のほぼ全人口なんだ。人間が数えるのはたいへんなら、オーストラリアのマードック大学の研究者たちのように、そのために訓練されたコンピューターにやらせるとよいだろう。

同大クジラ目(もく)研究グループ(Cetacean Research Unit)のAmanda Hodgsonは、長年、無人機を使って海洋動物の画像を撮っているが、そのデータは急速かつ大量にたまりすぎるし、手伝ってくれる学生の数には限りがある。

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これはわりと簡単に見つかった。

Hodgsonはクイーンズランド工科大学大学のコンピューター科学者Frederic Maireの協力を求めて、作業を自動化することにした。

彼らは機械学習のシステムを、タグにジュゴンのある画像で教育訓練し、新しい写真でも約80%の精度でジュゴンを見つけられるようにした。精度はもっと高める必要があるが、とりあえず目安としては十分であり、精査すべき画像を選り分けることはできる。

たとえば、下の画像は精査が必要かもしれない。多くの生き物がいるようだし、またシステムは、影も数えてしまうかもしれない。

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すこし改良したそのシステムは、クジラやイルカ、ボート、そのほかの、沿岸によくいる生物なども見分けるようになり、個体数の計算に寄与できるようになった。

機械学習とコンピュータービジョンは、こうやって、科学者や、そのほかの人たちも、助けることができるのだね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

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TechCrunch Japan

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