ジョージ・タケイがプロデュースした「Trumpy Cat」ARアプリが登場

Twitterでジョージ・タケイをフォローしている人なら誰でも、このStar Trekの初代スールー(日本語吹き替え版では「カトー」)が、ドナルド・トランプ大統領のファンではないことはご存知だろう。どうやら彼は、ツイート、インタビュー、そして論説文以外でも、その批判的意見を表明する方法を手に入れたようだ。House of Catsと呼ばれる拡張現実(AR)アプリがその手段だ。

このアプリは、モントリオールに本社を置く開発会社BMADと提携して開発されたもので、ユーザーはTrumpy Cat(トランピー・キャット)、Meowlania(ミァウラニア)、Vladdy Putin(ウラディ・プーチン)、Lil ‘Rocket Pug(リル・ロケット・パグ)といった動くアニマルキャラクターとやりとりをすることが可能だ。自分自身の声を吹き込んだり、アニマルを実際の環境に埋め込んで一緒に写真を撮影したりすることができる。タケイは現実世界での抗議写真にTrumpy Catを登場させると良いのではと語る。

そのアイデアがどこか来たのかと尋ねると、タケイはシンプルな答を返して来た「インターネットでは政治と猫の組合せは評判がいいからね」。

アプリそのものはかなりくだらないもののように思えたが、タケイは風刺が現実のニュースに追いつくのは難しくなっているからという、よくある意見を返して来た。

私たちは、トランプがウラディミール・プーチンと行った共同記者会見の直後に話をした。今週吹き荒れた批判、否認、そして二重否定の言い間違い(トランプ大統領が、ロシアの関与に関して否定したのは「二重否定の言い間違いだった」と言い訳したこと)などについて話し合った。そしてタケイは「私たちが今朝見たような現実を生成できるような、拡張現実は存在しないね。なにしろドナルド・トランプとウラディミール・プーチンが肩を並べて立っていて…私たちの民主主義システムの核心活動への攻撃を否定しているなんて」と語った。

タケイは、世界に真剣なメッセージを伝える際には、ユーモアが重要な要素だと付け加えた。彼は、自身のソーシャルメディアの人気の高さを支える要素の1つが、ミームの取り込み(特にGrumpy Cat*)であると指摘した。 メディアの人気が高まれば、彼自身の政治的な立場を表明するためのより大きなプラットフォームになってくれる。

「私は10代のころからずっと政治活動家でね。私をそうさせた主な理由は子供時代にアメリカによる有刺鉄線の中に収容された経験なんだ」とタケイは語った(第二次大戦時に米国在住の日系人が強制収容所に送られた経験のことを語っている)。彼は、ソーシャルメディア上での姿はその活動の延長線だと述べたが、「真実をまっすぐ語ろうとすると、多くのひとは退屈で眠りそうになってしまう事に気が付いたんだ。(だから)私は、それに多少なりともユーモアを注入しようとしているんだよ」と語る。

アプリの価格は99セントで、サブスクリプション式のコンテンツも予定されている。風刺的な猫のアプリにお金を払うのは奇妙な事に思えるかもしれないが、利益の一部はRefugees International(国際難民支援会)に送られることを指摘しておこう。

「こうして特定の人物を笑いの対象にすることは、非常に効果的なツールとなるだろうね」とタケイは言う。「より良いアメリカを作るという使命も果たしながら、楽しむことができるのだから」。

*(Grumpy Catというのは、「不機嫌な猫」としてネット上で有名になった猫のこと。言わずもがなだが”Trumpy Cat”というのはトランプ大統領とこの猫の名前を合わせてもじったもの)。

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(翻訳:sako)

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TechCrunch Japan

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