出口戦略に成功した起業家は、次のベンチャーで資金調達がやりやすい。金を持つ人々が望む一種の経歴ができるからだ。大きな、儲かる、流動性のあるイベントが満載の過去だ。
だから、会社を売ったり上場した後は、10数えてもう一回スタートしよう。次回の現金集めには苦労しないはずだ。
この種の共鳴、というかパターン探しは、ベンチャーキャピタルやスタートアップカルチャーにはもっと深く浸透している。しかし、もしあなたが何らかのセレブリティーで、テク企業の後ろ楯になるとしたらどうだろう?
今私は、セレブと絡んだ会社は消えるとひたすら考えている。セレブの金、あるいはセレブ役員を迎え入れることは、会社にそれなりの輝きをもたらし、マスコミの注目を得ることは間違いないが、効果ははかないようだ。
今日(米国時間12/10)ValleyWagが、Just Sing Itというアプリを紹介する記事を書いた。実は、女優リンジー・ローハンの弟がこの会社で働いていて、彼女がそのことをツイートした。さらにローハンは、これを宣伝するためのパーティーまで開く。パーティーに来てローハンに会って、このアプリを使おう? まあそんなところだ。
そしてこのアプリは助けに乗るだろう。今の低いランキングを考えれば。AppAnnieによると、Just Sing ItはiOSトップ100音楽アプリ中に、1つの国のみで入っている。きっと今日コーヒーを飲むたびにダウンロードが増えることだろう。
去る8月、ソレイユ・ムーン・フライ ― 別名パンキーブリュースター ― は、Moonfryeという「子供の創造性を喚起する」アプリをリリースした。TechCrunchはこれを紹介した。パンキーブリュースター! 名前聞いたことある! アプリは? 消えた。MoonfryeはiOS AppStoreのトップ500ランキングに総計10ヵ国で入っている。ランキング最上位の国は? チャド。チャートの151位にひっかかっている。
最近ジャスティン・ビーバーが、Shots Of Meというアプリに、ドルと自分の写真を注ぎ込んだ。ビーバーの明らかな人気、しかもアプリは彼のファン年齢層をターゲットしているにもかかわらず、完全な失敗だった。
Myspaceの再起動(ジャスティン・ティンバーレークが登場したもの))?を覚えているだろうか? そうそう、ここにトラフィックを示すAlexa のグラフがある。
つまりは、あまり効果がなかった。
では、Airtimeは? ショーン・パーカーとショーン・ファニングはセレブに入れて、いいよね? ともあれ、3000万ドル以上調達したものの、どうやらAirtimeの流行と人気は、概ね玄関前の死んだスカンク並みだ。
そうそう、アシュトン・カッチャーがTwitterクライアントを作って公開したことを覚えているだろうか? そう、私も忘れていた。彼はOomaにも関わっており、Blah Girlsを公開した(最後のツイートは(2011年)。Myspaceとの配布契約も効果がなかったようだ。アシュトンは(そう、同じ人物)、Pathにも投資しており、夏のピーク以降ダウンロード数は激減している。
MCハマーはWiredooを立ち上げた。ウェブサイトはもはや開きもしない。
今われわれは、ライアン・シークレストがiPhoneキーボード会社に投じた100万ドルが実を結ぶかどうかを見守るべきだと私は思っている。
ただし私は、セレブを巻き込むことが常にスタートアップの死を意味するわけではないことも言っておきたい。[ベビー用品のスタートアップ]Honest Companyについては良い話以外聞いたことがない。社長・共同ファウンダーはジェシカ・アルバだ。
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リストはまだまだ続く。セレブを迎え入れることは、当初メディアに取り上げられやすくなることを意味している。しかし、その意味はほぼそれだけだ。
セレブが支援する会社は基本に集中していないのか、いやおそらく、どう見えるかの方に集中しているのだろう。
これは違っているかもしれないが、セレブとの関わりとスタートアップの健全な未来との間には、負の相関を感じる。たぶん、これが経済なのだろう。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)