ストレスのないパーキングを目指して

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パーキング。それは車を所有する人たち全員にかかわる問題だ。ふだん考えたり話したりすることはないかもしれないが、日々のストレスを生む苛立ちの原因であることは間違いない。

従来、ドライバーはブロックを周回して路上駐車場所を見つけたり、妥当な料金の駐車場を探したりしてきた。しかし、駐車には、白線やガレージや駐車場以外の要素がある。

パーキング業界は25年以上にわたって変化を拒んできたが、この巨大市場 ― 全世界で1000億ドル ― は変わりつつある。投資家はオンデマンドサービスに40億ドル以上を注ぎ込んでいるが、消費者輸送市場の中立な立場に変わりはない。モバイル技術の発展は、輸送経済のあらゆる分野で破壊が可能であることを証明し、パーキングも例外ではない。

破壊の準備が整った業界

この業界の真の破壊は、〈つながっている〉自動車と予測可能なパーキングを融合する、単一ソースのソリューションが見つかるまで達成できない。つながっている車 ― スマートフォンの自動車版 ― は外の世界とやりとりし、独自の無線ネットワークを持ち、将来的には自立する。

予測可能なパーキングは、モバイル駐車ソリューションに弾みをつける技術であり、アプリを開くと同時にドライバーの行く先を予測し、ワンタッチで駐車場所を見つけられる。

各企業がパーキング市場の膨大な機会に気付くにつれ、決定版になることを目指す多くのライバルたちが現れた。SpotHeroやわれわれ(ParkWhiz)等のプレーヤーは、オンデマンド予約と前払いサービスを提供し、PassportやParkmobileは、モバイル支払を現実化し、LuxeとZIRXは便利なオンデマンド・バレー(代行駐車)サービスを提供する。

この市場で牽引力を持とうとするIT業界にとって、チャンスの宝庫は駐車をストレスのない体験にすることだ。現在ここ業界で現状に満足している会社はなく、究極の答となるべく範囲やサービスの拡大を続けている。あらゆる駐車アプリがその目的に向かって進んでいるが、業界全体としてすべきことは残されている。

摩擦のないパーキングを推進する

共通するゴールは、現在人々が直面している摩擦 ― 駐車場所を探し、財布の中から札を取り出して支払う、等 ― をすべて排除し、顧客の明確な利益を生む一つのスムーズなしくみを作ることだ。

消費者の行動は、既存の基準を上回る利便性が提供された時に変わる。これを実現するために必要なのは、摩擦のない体験からなる強力な消費者価値提案を生み出すことだ。

モバイル技術の発展は、輸送経済のあらゆる分野で破壊が可能であることを証明し、パーキングも例外ではない

摩擦のない駐車体験とは、ドライバーがA地点からB地点まで、何の制限も遅れもなく自由に移動できることを意味する。現在数多くの機能 ― キャッシュレス駐車、人間介入の減少あるいは完全回避、予約機能等 ― が、自分たちのニーズに最もよく合うものを探して各製品をテストしている消費者の手に届けられている。

駐車業界を推進するモバイルブームを通じて、業界を摩擦のない駐車体験へと後押しする重大な変化がいくつかある。例えば:

不透明価格から透明価格へ。駐車料金は歴史的に気まぐれであり ― 時間帯や地域のイベントによっても変わる ― 消費者は駐車場所に止めるかガレージに入る前に価格を評価することが困難である。駐車アプリの普及によって、業界は不透明から透明な価格モデルへと変わりつつあるので、ドライバーは目的地に着く前に駐車料金がわかるようになった。

現金から自動モバイル支払いへ。
駐車場の支払いボックスを探してチケットを差し込む面倒は、スムーズなモバイル支払いに取って代られる。消費者はアプリをワンタッチするだけで料金を支払える。

真の利便性を提供すべく利用範囲は日々拡大している。上で書いた通り、駐車を簡単にするためのアプリは尽きることがない。しかし残念ながら、一部のサービスは地域や時間帯によっては利用することができない。

業界はこれを消費者行動の変化を妨げる重大な問題と捉えており、各企業は施設の追加や時間帯の拡大、新規市場への進出を続けている。現在ソリューションの多くは重複しているが、いずれも消費者にあらゆる場所で24時間サービスを提供しようと競っている。

在庫管理と売上管理の欠落は、両者へのニーズに変わった。これらのアプリは消費者に大きな利益を提供するだけでなく、運営者にとっても良いニュースだ。モバイルアプリは駐車業界を収益管理モデルへとシフトさせ、駐車場オーナーや運営者の利益を促進している。

ExpediaとPricelineが宿泊業界に与えた影響を思い出してほしい。テクノロジーによって、ホテルは需要に応じて部屋の料金を様々に変化させることが可能になり(オフピーク時の大幅値引き等)、ホテルの利益は増加した。同じ方法によって駐車業界も勢いを増し、駐車場会社の利益を押し上げている。

実際のところ、この業界内で決定していることは何もないが、パーキングがストレスの素であることは、運営者もITリーダーたちも知っている ― IBMの調査によると、世界中のドライバーが平均20分、駐車場所を探すために費している。

摩擦のないサービスが頂点に達した時成功は生まれる。その時パーキング業界には、消費者の行動に大きな影響を与える波乱が起きるだろう。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

投稿者:

TechCrunch Japan

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