2か月前に個人や企業がデータを組織化する(まとめる, organizeする)ためのユニークなツールをローンチしたAirtableが、その、スプレッドシートとデータベースのハイブリッドのようなものを便利にシェアできるための、新しい二つの機能を発表した。
このアプリの中で作った関係データベースのリード/ライトアクセスをシェアできるだけでなく、今日からはこのアプリの強力なAPIを使ってデータから画像を起こし、その情報をアプリケーションやWebサイトにシームレスに埋め込める。また、お絵かきの才能のない人は、データそのものをYouTubeビデオなどと同じように埋め込んで共有できる。
Airtableのアプリは、人びとがよくExcelに詰め込む、計算を伴わないデータを、便利に扱えるようにしてくれる。たとえばイベントに参加する人のリストを作るとか、プロジェクトの必要資材の入手先のリンク集とか、地域のお気に入りレストランの分類表(中華は〜、定食屋は〜、〜)、などなど。
Airtableは任意のテキストや数値を行や列に簡単に記入できるだけでなく、楽屋裏で関係データベースを使ってそれらのデータを管理するので、それらのデータ間の論理的な関係を企業目的などのために、より有効に利用することもできる。
たとえば営業チームがこのアプリを共用すると、古臭いCRMの古臭いデザインに縛られることなく、もっと簡単に個々の見込み客の進捗を記録管理できる。またプロダクションやスタジオなどでは、一つのページの上で全員のスケジュール管理ができ、また、制作スタッフとキャストと小道具と各シーンなどの複数のリストを論理的に正しく結び付けられる。
先日本誌TechCrunchのオフィスにやってきたAirtableの協同ファウンダHowie Liuは、このアプリを個人的に使っているところを見せてくれた。その使い方は映画のプロダクションなどに似ていて、たとえばキャンプ旅行の企画では、参加する人びと、それぞれがどの車に乗るか、必要な物をだれだれが持ってくるか、などのデータを記録し管理している。
Liuはそのキャンプ旅行の例で、今回の新しいデータ埋め込み機能をデモした。用品などのリストはその特定の旅行のために作るのだが、でも今後のそのほかのアウトドア的状況でも利用できる。だからそのリストは、ブログ上で友だちへのリコメンデーションとして使えるだろう。そのためにはAirtableを開き、埋め込み用のインタフェイスを出し、必要なデータを切り取り、それを埋め込むためのコードは30秒弱でできあがる。
Airtableは、まず個人で使ってみて会社でも使うようになる、とか、あるいはその逆を期待している。同社はプロモーションのために、ユーザたちのおもしろいユースケースを募集している。とても便利そうなのが見つかったら、そのテンプレートを一般ユーザに提供するつもりだ。
Liuは、テンプレートが増えれば将来的にはアプリストアのような形でそれらを提供できる、と考えている。その場合は、とくにAirtableが介入しなくても、パワーユーザたちの活用例がほかのサービスにも統合されていくだろう。