スペインの100%植物由来チキンのスタートアップ「Heura」が英国に進出

スペイン、バルセロナ発のスタートアップで、ヴィーガン向け代替チキンを作っているHeuraが、英国で初めて製品を販売する。

現地の流通業者であるThe Vegan KindおよびPlanet Organicの協力を得て、同社の人気製品のうち100%植物由来のチキンバイト、地中海チキンバイト、チキンストリップの3種を販売する。

100%植物由来チキンはヨーロッパ大豆、オリーブ油、塩、およびスパイスから作られている。

Heuraは、Mintelの市場調査データを挙げて、英国消費者による植物由来肉の購入は増加中であり、英国民の65%が植物由来肉を食べていると語った。2017年にはわずか30%だった。また、新型コロナウイルス危機により、食肉たんぱく質の安価な代替品を求める人たちの植物由来食品への切り替えが加速されていることも指摘した。

同社は2017年の設立以来、大豆由来代替鶏肉のブームを作ってきた。現在スペイン、アンドラ、ポルトガル、フランス、オランダ、シンガポール、香港、チリ、および英国の3000カ所で同社の製品が販売されている。

そしてHeuraは地元バルセロナで、多くのレストランのメニューに自社の植物由来肉を載せることに成功した。代替タンパク質のブランド認知を構築する賢明な方法だ。

Heuraによると2019年の成長率は460%で、ヨーロッパの100%植物由来肉会社では最速の成長だという。しかもそのために代替タンパク質スタートアップに巨額の費用を投じることもしていない。Crunchbaseによると、Heuraのこれまでに調達した資金はわずか27万ドル(約2900万円)となっている。

同社の植物由来チキンの自慢は、本物のチキンと同じ量のタンパク質を含みながら脂肪はわずか1/3という点だ。このため「市場で最も健康的な選択肢の1つ」を謳っている(業界平均より脂肪が43%少ないことも強調していた)。

また、同社の製品は市場の平均よりも成分の種類が少ないことも挙げている。代替肉やヴィーガン向け製品の製造工程を考えると、これは注目に値する。

このため同社は、いわゆる「クリーン」ヴィーガン製品需要の高まりに乗ることを期待している(ただし、処理された「人工肉」はヴィーガンの必需品であるレンズ豆やひよこ豆、大豆、キヌア、ナッツなどを食べるのと比べてさほど「クリーン」ではない)。


「英国はヨーロッパで最も成長の速い植物由来食品市場なので、Heuraの成長ぶりと合わせると、今が英国市場に参入する最適な時期です。私たちは自社製品の並外れた栄養価が誇りです。当社の製品にはクリーンラベルがつけられ、最も健康的であり、地中海育ちの当社はオリーブ油を使った唯一の植物由来肉を作っています」とCEOで共同ファウンダーのMarc Coloma(マーク・コロマ)氏は声明で次のように述べている。

同じく植物由来チキンに特化したスタートアップのDaring Foodsは、2019年始めに英国でライバル製品の販売を開始している。

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カテゴリー:フードテック
タグ:Heura代替肉

画像クレジット:Heura
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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