資金移動業者としてサービスを展開するLINEの「LINE Pay」やヤフーの「Yahoo! ウォレット」に加えて、割り勘での利用に特化したAnyPayの「Paymo」、プリペイド方式での送金を実現するKyashの「Kyash」など、スマートフォンで利用できる個人間送金サービスが次々に登場している。
そんな中で、お金の貸し借りを「メモ」として残すというアプローチでサービスを展開するのがPopshootの「よろペイ」だ。同社は4月24日、マネックスグループ代表取締役社長CEOの松本大氏および個人投資家1人から資金を調達したことを明らかにした。金額は非公開。Popshootは2015年10月の設立。これまでにEast VenturesおよびSkyland Venturesからシードマネーを調達している。また今回、発表に合わせてよろペイのアプリをアップデート。ユーザーインターフェースも大幅に変更している。
よろペイは友人とのお金を貸した際の「請求メモ」とお金を借りた「支払いメモ」を保存できるメモ帳アプリだ。金額や相手の名前、理由やコメントなどを添えて、貸し借りのメモを取ることができる。また、この貸し借り1件ごとに友人間での送金が可能。貸し主は請求するレシートを撮影してアップロードしたのち、URLを発行し、借り主に送信する。借り主はクレジットカードでその請求に対する支払いが可能。よろペイが収納代行としてお金を橋渡しするかたちだ。アプリ内に送られた現金は最短4日で銀行口座に引き出しできる。
Popshootではもともとは純粋なメモ帳アプリとして2016年にサービスを開始したが、今年3月にアプリ内決済機能を実装。アプリ名もこれまでの「CashD」から「よろペイ」に変更した。
ユーザー数は非公開。代表取締役の大山敏浩氏によると、3月時点で約2億円程度のメモが登録されており、その2%が実際によろペイ上で決済されている状況だという。ユーザーの中心は大学生を中心にした若い世代で、旅行やライブチケットの費用などを友人の代理でまとめて購入するような「立て替え」のニーズが多い。今後は5月にも学生向けの新機能も追加する予定だ。