Googleのアーツ&カルチャー部門は、世界中のアートや遺跡の保存に加えて、アーティストとコラボしてテクノロジーとアートの統合を実験している。その最新の実験事業である「Weird Cuts」と呼ばれるARアプリが米国時間5月8日夜、同社のデベロッパーカンファレンスであるGoogle I/Oで公式に紹介された。このアプリはコンセプトをアーチストのZach Lieberman氏とMolmol Kuo氏が作り、Googleアーツ&カルチャー部門の協力で開発された。それはまさしく、拡張現実で遊ぶための奇妙だけど楽しいツールで、難しいことは何も考えずに「ARでおかしなコラージュを作る」ことだけを考えればいい。
このような実験は、一見気楽だけど新しいテクノロジーと人間との対話のあり方を理解する手段として有効だ。今は、実用目的のARアプリが多い。部屋の中の家具の配置を検討するとか、ふだん見られないものを接近して見るなど。昨日のGoogle I/Oのキーノートでは後者の例として、大きな白いサメのARが現れた。
でもWeird Cutsは、楽しいものを作ってやろうというクリエイティブな意図しかいらない。
このアプリには、切り抜きモードとコラージュモードという2つのモードがある。
まず、切り抜きモードでは、カメラのファインダーに映るものを何でも、いろんな形に切り抜く。そしてコラージュモードでは、それらの切り抜きをスマートフォンの画面をタップしながら現実の3D空間の中に貼っていく。上の画像は、そうやって作った3つの作例だ。
切り抜いた図形の位置や向きは、指をすべらせて変えられる。回転や大きさの縮小拡大も自由に変更できる。
出来上がった作品は、一種の多次元アート、もしくは単なるナンセンスかもしれない。そこらにあるものを素材にして即興的に作ったアートだ。
このアプリはアーチストたちの作品だが、クレジットはGoogle Arts & Cultureになっている。Google Playで無料でダウンロードできる。
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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa)