近年オンライン上で個人がつながり、さまざまなモノを売買するC2Cのマーケットプレイスが拡大してきている。マザーズへの上場承認が発表された「メルカリ」はその代表的な例だろう。
C2Cマーケットプレイスで流通しているモノの中でも主要な商品となっているのが、アパレル製品だ。今や多くのユーザーがスマホを使って直接ファッションアイテムを売り買いしているが、その際に不安要素となるのが服の「サイズ」問題だった。
この問題を解決する手段として、A4用紙とスマホで撮影した写真にテクノロジーを組み合わせ、衣類のサイズを測定するというアプローチをとったのがシリコンバレー発のスタートアップOriginalが展開するブランド、Original Stitchだ。同ブランドは5月15日、AIアパレル採寸アプリ「MeasureBot」をリリースした。
MeasureBotではユーザーが採寸したい衣服の上または横にA4用紙を置き写真を撮影すると、AIが写真の中から用紙を検出して衣服との寸法比較を始める。あとは着丈や身丈をタップすれば採寸でき、自動でサイズが入力されるという仕組みだ。活用されているAI技術は米国特許を取得しているという。
同アプリは現在iOS版のみ提供。Android版は開発中とのこと。冒頭でも触れたようなC2Cマーケットプレイスにおける活用などを視野に入れていて、売り手ユーザーにとっては採寸画像を公開することでより効果的に商品を販売できる可能性もあるだろう。
運営元のOriginal Stitchは2013年12月にシリコンバレーでテストサービスを開始し、2014年4月に日本版をスタートしたオンラインカスタムシャツブランド。袖、襟、ボタンなど細かいカスタマイズが可能で、10億通りのパターンから選べることが特徴だ。
つい先日にはスマホで撮影した全身写真をもとに、肩幅や首周りなど全身40箇所の採寸ができるアプリ「Bodygram(ボディグラム)」も発表。こちらは今夏を目処にリリースする予定だという。