スマートコンタクトレンズのMojo Visionが約55億円を調達

CESで彼らに会ったときは、その技術はまだ初期段階だと感じられた。とはいえ、このカリフォルニア拠点のスタートアップが開発したスマートコンタクトレンズ技術は、本物と思わせるほどの出来栄えだった。

そう思ったのは我々だけではなかった。Mojo Visionはこのほど、シリーズB-1の一部として5100万ドル(約54億円)あまりを調達したことを発表した。ラウンドをリードしたのはNew Enterprise Associates(NEA)で、これにGradient Ventures、Khosla Ventures、Liberty Global、Struck Capital、Dolby Family Ventures、Motorola Solutions Venture Capitalなどが参加した。この大金の調達によって同社の資本総額は1億5900万ドル(約170億円)あまりとなった。今回の投資に伴い、NEAのパートナーであるGreg Papadopoulos(グレッグ・パパドプロス)氏がMojoの取締役会に加わった。

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予想どおり、Mojoはその大きな資金を同社の技術の製品化努力に投じている。同社によると現在は、FDAのBreakthrough Devices Program(画期的デバイス事業)の一員として、同社技術の目の不自由な人々のための応用に取り組んでいる。

MojoのCEOで共同創業者のDrew Perkins(ドリュー・パーキンス)氏は声明で「今年の初めに披露した弊社の製品開発の詳細により、Mojo Lensをめぐる興奮と前向きの動きが大きくなった。今回の新たな投資は、戦略的投資家や企業からのさらなる支援と資本をもたらし、弊社の画期的な技術開発の継続が可能になった。それによって弊社は、Mojo Lensの利点を目の不自由な人びとや企業、そして最終的には消費者にお届けすることに、さらに一歩近づくことができる」と語る。

製品化に関する明確なスケジュールはまだない。今のところは、単純にクールな技術としか言えない。でも同社が、製品化というゴールラインを超えたときには、その試乗体験が、同社技術の革命性を十分納得させてくれるだろう。しかも今や、そこに達することを後押しするような、大きな財務的支援が得られたのだ。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

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TechCrunch Japan

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