今日はスマートフォン市場シェアデーだ。オタクたちが最新の数字についてつぶやき合っている。Androidの驚異的成長が続き、iOSの対前年出荷台数増は鈍化している。そして、今日の関心事は、果たしてWindows Phoneの数字に意味があるのかどうか。
IDCによると、Windows Phoneの出荷台数は対前年比77.6%という最大増加を見せた。もちろん、Windows Phoneのプラットフォーム規模は、同時期に73.5%伸びたAndroidと比べて著しく小さい。
Windows Phoneファンが、自ら選んだプラットフォームが手にしたこの良いニュースに飛び付くのは当然だ。Androidファンはもちろん、iOSの世界シェアが13.2%に下がったことに大はしゃぎだ。Androidの同四半期シェアは79.3%に上った。
覚えていてほしいのは、Windows Phoneが大きな成長率を稼ぐのは、Androidよりはるかに簡単だということ。同じ1%を増やすためにはWindows Phoneより山ほど余計に売らなくてはならない。
しかしその勢いはとにかくすごい。IDCの数字によると、Androidの2013年第2四半期売上台数の1.874億台は、2012年第2四半期のスマートフォン売上〈全体〉の1.562億台よりも多い。これは異常としか言いようがない。
もう一つ脱力させられるデータ。77.6%の年間成長率にもかかわらず、Windows Phoneの市場シェアは、3.1%から3.7%に増えただけだった。これはこの1年間でスマートフォン市場が51.3%も伸びたためだ。
では。これらのデータから何が言えるのか? そこには、混同してはならない2つの物語がある。スマートフォン市場を見るいちばん単純な方法は、2つの戦いに分けることだ。iOS vs Android、およびWindows Phone vs その他、である。
古いジョークがよく言い表している。男が2人、トラに追われている。1人がバックパックからランニングシューズを取り出して靴ヒモを締め始めた。何やってるんだ、やってくるぞ! トラに勝てるわけないじゃないか、と友人が言う。違う。としっかりヒモを締め終えた男が言った。君より早く走ればいいだけさ。
それが現時点のWindows Phoneだ。相手はBlackBerryをはじめとする他の泡末スマートフォンプラットフォーム。iOSとAndroidの出荷台数は別世界だ。Windows Phoneはデベロッパーに対して、自分たちが確固たる第3のモバイルプラットフォームであり、十分開発に値する台数を出荷できることを示す必要がある。
最新のモバイル市場シェアのデータは、両方の話を裏付けていると私は思う。Windows Phoneは伸びていて、出荷台数は第3位で、他のプラットフォームは台数を減らしている。
つまり、スマートフォン市場を見る簡単な方法はこうだ。Androidは一貫してApple製品に摩擦を加え、Appleは自社の出荷台数の増加より早く市場が成長しているためにシェアを落としている。そしてWindows Phoneは、未だに遠く離れた第3位だが、モバイルのプレーヤーとして機能する位置を確保している。
その事実はWindows Phoneが四半期に1000万台以上売れるようになれば、もっと検証しやすくなるだろう。市場に劇的変化が起きない限り、その数字は2013年中に達成できるはずだ。
Appleに関して私は専門家ではないので、スマートフォン戦争における現在の位置 ― 「困難な」と付け加えたい誘惑に耐えるのは大変だが ― の分析については他のライターに委ねる。しかし、IDCが今日明らかにした点を踏まえると、市場は事実上三者の戦いと見ることができる。ただし、Windows Phoneは現職に対して挑戦すら始めていない。
おそらくこの記事により適したタイトルは、@marypcbukが提案してくれたこれだろう。「成長、シェア、およびその他の不合理な数字」
トップ画像提供:Gregory Moine
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(翻訳:Nob Takahashi)