ソフトバンクは今年インドに約3420億円投資、2022年には最大1.1兆円の可能性

ソフトバンク・インベストメント・アドバイザーズのCEOであるRajeev Misra(ラジーヴ・ミスラ)氏は、ソフトバンクグループが2021年にインド企業に30億ドル(約3420億円)を投資しており「適切な企業」を「適切な評価額」で見つければ、2022年には同国に50億〜100億ドル(約5700億〜1兆1400億円)を投資できると述べた。世界第2位のインターネット市場であるインドに対するトップの投資会社の強気な姿勢を示す最新例だ。

「適切な企業を見つければ、2022年に50億〜100億ドルを投資するかもしれません」とミスラ氏は11月11日のバーチャル会議で述べ、ソフトバンクが「適切な評価額で」そのような機会を模索する、とも付け加えた。

ミスラ氏は、同社が中国への投資のペースを落としているとしながらも、アジア経済が世界のAIの主要な中心地であることから、今後も中国にとどまり続けると述べた。

世界第2位の人口を抱えるインドでは、多くのグローバル投資家が初期の勝者を探して過去10年間に数百億ドル(数兆円)を投資してきた。Tiger Global、ソフトバンク、Falcon Edge Capital、Sequoia Capital Indiaが積極的に案件を発掘し、過去最高の評価額で企業を支援したことで、2021年のディールフローは大幅に増加した。

特にTiger Globalは、2021年インドでスタートアップ20数社を支援し、その多くはまだ事業の初期段階にある。2021年初めにTiger Globalは株主に対し、新しいファンドではインドを最重要視すると述べたと報じられている。

ここ数年、ソフトバンクはインドに注力してきた。ミスラ氏は、かつては投資を正当化することが困難だったインドにおいて「驚くべき好転」があったと述べた。

ソフトバンクは、インドの重要なレイルロードを建設するために、多くの若いインドのスタートアップの形成をサポートした。その投資先には、決済サービスのPaytmや格安ホテルチェーンのOyoなどがあり、いずれも新規株式公開を申請した

また、2018年にWalmartに過半数の株式を売却したFlipkartの支援者にもなった。ソフトバンクはその後、Flipkartにさらに資本を投入している。同じくソフトバンクが支援している配車サービス大手Olaも、2022年には公開市場を開拓する予定だ。「テック系のIPOには多くの需要が埋もれています」とミスラ氏は話した。

2021年、インドで過去最多の30億ドルを投入したソフトバンクは引き続き、多くのスタートアップへの投資を検討している。

ミスラ氏は、ソフトバンクがインドでフォーカスしている主要なテーマの1つとしてフィンテックを挙げた。同氏は、ブルームバーグが開催したバーチャル会議で、インドが5兆ドル(約570兆円)規模の経済大国になるという目標を達成するためには、金融分野でイノベーションを起こすことが重要だと述べた。

画像クレジット:Drew Angerer / Getty Images

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(文:Manish Singh、翻訳:Nariko Mizoguchi

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TechCrunch Japan

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