ソフトバンク出資のインド保険プラットフォームPolicybazaarが81.7億円調達、UAEと中東に事業拡大

インドのオンライン保険プラットフォームPolicybazaar(ポリシーバザール)は7500万ドル(約81億7000万円)を調達し、UAE(アラブ首長国連邦)と中東に事業を拡大しようとしている。

CEOのSarbvir Singh(サーブビール・シン)氏は、同社は7500万ドルを調達したが、苦労しなかったとTechCrunchに語った。調査会社Tracxnによると、Falcon Edge Capitalがラウンドをリードし、Policybazaarの累計調達額は6億3000万ドル(約686億円)になった。

ソフトバンクグループのビジョンファンドやTiger Globalから出資を受けている創業12年のPolicybazaarは、州や銀行が支援する保険会社が牛耳っているインドの保険マーケットをひっくり返そうと試みている一握りのスタートアップの1社だ。

Policybazaarはユーザーが保険を比較して購入できるアグリゲーターとしてサービスを提供している。従来のエージェントを通さずにウェブサイト上で数十の保険会社の生命保険、健康保険、旅行保険、自動車保険、損害保険などをカバーしている。

Policybazaarのウェブサイトのスクリーンショット

人口13億人のインドでは、ほんのわずかな人だけが保険にアクセスしていて、デジタル企業は保険サービスを大衆に提供することの重要さを証明するかもしれないと一部のアナリストは話す。ICRA(インターネット・コンテンツ・レイティング協会)によると、2017年時点で保険商品は人口の3%弱に提供された。

世界銀行によると、インド人の平均年間所得は2100ドル(約22万8000円)だ。その中で保険を購入した人は2017年に50ドル(約5400円)弱を支出したとICRAは推定した。

Bernsteinのアナリストは直近のレポートで、Policybazaarがオンライン保険販売マーケットのシェア90%を握っていると推計した。Policybazaarはまたローンやクレジットカード、投資信託の商品も販売している。1カ月あたり100万の商品を販売していると同社は話す。

「インドは保険浸透不足のマーケットです。そうした中で、Policybazaarのようなウェブアグリゲーターを通じたデジタル販売は同産業の1%以下を担っています。これは成長する余地が大いにあることを示しています」とBernsteinのアナリストはクライアント向けに書いた。

2022年に予定するIPOに取り組んでいるPolicybazaarは、調達した資金をUAEと中東地域での事業拡大に使うと話した。

「Policybazaarはインドのオンライン保険アグリゲーション分野のマーケットリーダーとしての地位を確立する中で、輝かしいイノベーション、実行、そして絶え間ない努力を示してきました。同社が保険会社のために最も効率的な販売チャンネルにいた過去10年で確立した戦略はGCCでマーケットリーダーシップを獲得するための触媒として作用すると確信しています」とFalcon Edge Capitalの共同創業者Navroz Udwadia(ナブロズ・ウドワディア)氏は声明で述べた。

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画像クレジット:Getty Images

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(文:Manish Singh、翻訳:Nariko Mizoguchi

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TechCrunch Japan

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