ジャーナリストJamal Khashoggi氏殺害で世界からの非難の高まりを受け、サウジアラビアで開かれる投資会議を欠席するビジネスリーダーが相次ぐ中、ソフトバンクグループが最新のドロップアウトとなった。
Wall Street Journalは今日から3日間にわたってリヤドで開かれるフューチャー・インベストメント・イニシアチブ会議における孫氏の講演の土壇場での取りやめを報じている。
我々はソフトバンクにコメントを求めている。
会議への出席について先週ソフトバンクにたずねたとき、“今後どうなるのか成り行きを見守っている”とのことだった。
先週、サウジ側はようやくKhashoggi氏がイスタンブールにある総領事館の中で死亡したことを認めたーしかしながらKhashoggi氏がどのように死に至ったのかについての彼らの説明には世界から疑惑の目が向けられている。と同時に、トルコ当局からの露骨なリークでは、殺害は入念に準備され、極めておぞましいものだったとされている。
孫氏はサウジのムハンマド・ビン・サルマーン皇太子と親しい関係にあり、孫氏の巨大なSoftBank Vision Fundはサウジから何十億ドルもの投資を受けている。同ファンドは1年前に930億ドルで発足した。
以来、複数の1000億ドル規模のファンド立ち上げに強気な姿勢を見せていた。しかしジャーナリスト殺害をめぐって地政学的に非難が渦巻く状況に直面し、ソフトバンクはいま今後の展望を控えめにしようとしているようにみえる。
広報担当者は金曜日、CNNに対し「Vision Fund 2は現在のところコンセプトにすぎない。タイミングや規模、詳細は決まっておらず、発表されていない」と語っている。
孫氏の会議辞退は、グループがサウジマネーと距離を置くという考えに傾かせることになる。そして、将来のVision Fundへのサウジからの何十億ドルもの資金注入がなければ、複数の“メガファンド”というソフトバンクの構想は実現から遠ざかる。
Khashoggi氏殺害の件で懸念が強まる中、多くの企業そして政治のリーダーたちが、サウジ投資会議への出席をとりやめた。その中にはUberのCEOも含まれている。この配車サービスは、近年サウジから何十億ドルもの投資を直接的に、そしてソフトバンクのVision Fundを通じて間接的に受けている。
こうした関係が今後どうなるのかは不明だ。
我々が先週報じたように、Khashoggi氏殺害の件は波紋を広げているー投資家たちがもしかすると期待しているかもしれない沈静化の兆しはみえない。
フューチャー・インベストメント会議のウェブサイトは昨日、ハッカーにより一時的に画像が変造された。
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(翻訳:Mizoguchi)