ダイムラーとBMWが支援する配車サービスKapten、ロンドン進出に伴いUberを批判

ダイムラーとBMWが支援するフランスの配車アプリKaptenが今日、Uberの納税方式を攻撃する広告キャンペーンとともにロンドンでサービスを立ち上げた。

サービス開始に先立ち、Kapten(以前は「Chauffeur Prive」と呼ばれていた)はロンドンの交通規制当局TfLから、英国の首都ロンドンでプライベートハイヤー車両を運営するライセンスを取得していた。2012年にフランスで事業を開始したKaptenはパリで急成長し、その後リスボンとジュネーブに事業を拡大した。

Kaptenの新しいビルボード広告キャンペーンはUberが地元に払う税を回避していると非難している。「英国でVAT支払いを回避するサービスもある。それはUberクールじゃない」。それとは対照的に、Kaptenは事業を展開するマーケットごとに地元に税金を払っているとしている。そして広告は、ロンドンっ子たちにKaptenの利用は「ベストな選択かもしれない」と呼びかけている。

プレスリリースでKaptenは、Uberの納税地がオランダであるためにUberが英国政府にほとんど税金を払っていないことや、サービス料金にのせるVAT(付加価値税)を回避していることでUberは批判を受けてきたことを指摘した。

「推定でUberは2018年に英国で10億ポンドの乗車予約があった。25%のコミッションに20%のVATが課されていたら、英国の大蔵省は追加で年間5000万ポンドの税収があったことになる」とKaptenは話した。

一方、Kaptenの新しいロンドンでのサービスは今日現在、ゾーン1〜5で利用できる。配車アプリでは、立ち上げに伴い乗車料金の50%オフを提供する。Kaptenは今後も乗車料金は競合相手より平均20%ほど安いとしている。

Kaptenは、車で市中心部に入るときに発生する混雑税を年内は運転手に代わって負担することを約束し、「混雑税のかかるゾーンでの乗車の料金は、Uberより少なくとも2ポンドは安い」とKaptenは語っている。

Kaptenロンドンのゼネラル・マネジャーを務めるMariusz Zabrocki氏は発表文で以下のように述べている。「ロンドンでは、自信過剰な独占企業1社が配車サービスを展開してきた。しかしこの状況を変えるときがきた。ロンドンのプライベートハイヤーのドライバー、通勤客、住人たちはより良いサービスを受ける権利があると確信している。ロンドンっ子たちがUberを利用するたびに、健康保険や学校、そのほかの英国経済の一部の財源となるはずの60ペンスが失われる」。

[原文へ]

(翻訳:Mizoguchi)

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。