2014年にはAmazonがTwitchを買収、2015年8月にはYouTubeも専用のチャンネル「YouTube Gaming」を立ち上げたように、ゲーム実況のストリーミングは世界的なトレンドの1つとなっているようだ。日本だと「ニコニコ生放送」がその文化を作ってきたし、ディー・エヌ・エー(DeNA)も8月にスクリーンの様子をリアルタイムで配信できる「Mirrativ」をリリースして好調だと聞く。
そんなゲーム配信の領域にモイのライブ配信サービス「TwitCasting(ツイキャス)」も参入する。同社は10月14日、ツイキャスにて、外部ツールを使った配信に対応したことを明らかにした。これはゲーム実況配信での利用を想定したものだ。
ツイキャスは4月時点で1000万ユーザーという数字を発表しているが、配信者として最も多いのは、雑談をする女の子。つまりは日常的なことを配信するユーザーだという。ツイキャスのユーザーの6割は女性で、それも10〜20代が過半数。そんなユーザー層もあいまって、「ゲームの実況をしている人は少なかった」(同社)のだという。ツイキャスはアプリによる配信が半分以上だと聞くが、それではテレビ画面を配信すると粗くなってしまう。こういったことも背景にあるのだろう。
だが一方で、ゲーム実況はライブ配信の中でも世界的な盛り上がりを見せている領域。新たなユーザー層を拡大すべく、ニコ生の配信者なども利用する動画配信ソフト「Xsplit」をはじめとした外部ツールへの対応を行ったという。またこれにあわせて、ツイキャス内にゲーム関連の10カテゴリを設置。視聴者の導線も整えた。
では既存のサービスではなくツイキャスでゲーム実況配信をする配信者側のメリットは何なのだろうか。モイによると「プッシュ通知とSNS連携」なのだそう。実況開始時にツイキャスのアプリでプッシュ通知が行われるほか、コメントがTwitter投稿と連携することで、「(ツイキャスというサービスの中に閉じることなく)SNSなどの『外』に情報を発信できることで視聴者が増えることは確信している」(モイ)ということだ。