ツイッターが「スペース」の録音機能をiOSで限定提供、近々世界展開へ

Twitter(ツイッター)は2021年9月、Twitterスペースのホストがライブオーディオセッションを録音し、再生できるようにする機能を近く導入すると発表した。当時同社は、この機能を「数カ月」以内にリリースするといっていたが、最近の開発の加速ぶりを踏まえると、米国時間10月28日から最初のバージョンが公開されたのも驚きではない。

当初、Spaces Recording(スペース・レコーディング)オプションは、iOSのTwitterスペースホストの一部に提供される。再生はiOS、Androidの全世界リスナーが利用できる。最初に利用できるのは初期のSpaces Betaに参加していた人たちだとTwitteはいう。その後、数週間をかけて残る全Twitterユーザーに展開されるとのことだ。

新機能を使うために、ホストは自分のスペースにタイトルをつけ、内容を表すタグを最大3つ付けていつものようにライブオーディオルームを作成する。次に、新しい設定項目の「Record Space」をオンにしてから、「Start a Space」ボタンをタップしてライブオーディオセッションを開始する。

スペースが録音されていると、参加者は画面のトップに「Rec」ボタンが赤いドットとともに表示されて録音中であることが示される。

画像クレジット:Twitter

ホストはスペースを終了する準備できたら右上の「End」ボタンをいつものようにタップすると、ポップアップが現れて、スペースの中止と録音の停止の両方を確認する。

終了すると録音されたスペースはTwitter上でシェアすることが可能になり、リスナーは好きな時に再生したりシェアしたりできる。オーディオをエクスポートするオプションはまだないとTechCrunchは聞いている。代わりに、ユーザーが録音を直接アクセスするためには自分のデータのダウンロードを要求しなければならない。

ライブオーディオは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)がパンデミックが起こる中、自宅に閉じ込められたユーザーのために何かを提供してくれることで人気を博した。しかし、新型コロナによる制限が解除され、人々が思い切って行動するようになるにつれ、そのアピールはやや停滞した。例えば人気ライブ・オーディオ・アプリのClubhouse(クラブハウス)は2021年6月にインストール数が減少したが、Android版の公開とともに再浮上した。しかしClubhouseはインドのような一部の新興国市場で、クリエイタープログラムが苦戦している。

画像クレジット:Twitter

最近Clubhouseは機能拡張を行い、非同期リスニング、クリップ、再生、オーディエクスポートなどのオプションを提供して、アプリを単なるライブオーディオネットワークではなく、ポッドキャストのクリエイティングプラットフォームに近いツールにした(実際、なぜAppleがSpotifyのポッドキャスト配信プラットフォーム、Anchorのライバル品をさっさと出さないのか不思議だ)。

Twitterスペースの他のライバルでは、FacebookのライブオーディオルームFireside(ファイアサイド)、Callin(コーリン)などの新しいスタートアップがオーディオ録音をサポートしている。

数多くのライブオーディオプラットフォームが録音機能を有する中、Twitterは追いつく必要があった。

このリリースの前にTwitter Spaceはいくつかのアップデート受けており、先のSpacesのテストでAndroidユーザーは専用スペースタブを手に入れた他、DMの招待を簡単にするアップデートもあった。さらにTwitterは、iOS版のExplore(もっと探す) / Trending(トレンド)タブに人気の高いスペースを表示して見つけやすくした。

画像クレジット:TechCrunch

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(文:Sarah Perez、翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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