Twitter(ツイッター)は現地時間6月7日、インド政府からの新たな法的要求に応じて同国で4つのアカウントをブロックしたことを明らかにした。
Twitterはハーバード大学のプロジェクトであるLumen Databaseで、週末に政府からあった法的要求を満たすために、ヒッポホップアーティストのL-Fresh the LionやシンガーソングライターのJazzy B(ジャジー・B)など4つのアカウントに対しブロックする措置を取ったと述べた。対象となったアカウントにはインド国内で規制がかかるが、インド国外ではアクセス可能だ(透明性に関する取り組みの一環として、TwitterやGoogleなどの企業は政府や他の組織から受けた要請や命令をLumen Databaseで公開している)。
TechCrunchの分析では、インド政府が2021年初めに国内でブロックするよう命じた他のいくつかのアカウントと同様、今回の4つのアカウントはインド政府の農業改革に抗議し、インド首相Narendra Modi(ナレンドラ・モディ)氏の7年にわたる統治を批判するツイートを投稿したアカウントもあった。
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Twitterの広報担当は、有効な法的要求を受けると、同社の規則とその国の法律の両方に照らし合わせてレビューするとTechCrunchに述べた。
「コンテンツがTwitterの規則に反した場合、そのコンテンツは削除されます。特定の法域で違法だと認められ、ただTwitterの規則には反していないという場合、インドでのみアクセスできなくなるようにします。すべてのケースにおいて当社はアカウント所有者に直接連絡を取り、当社がアカウントに関する法的命令を受け取ったことを対象者は認識しています」と広報担当は付け加えた。
事前に報道されていなかった今回の新しい法的要求は、Twitterがインド政府の新しいIT規則を遵守しようと取り組んでいる中でのものだ。FacebookやGoogleなどいくつかの同業他社はすでに遵守している。
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6月5日にインドの電子情報技術省はTwitterに2021年2月に発表された新規則を遵守するよう「最終通告」を出した。新規則では大手ソーシャルメディア企業にコンプライアンスや判断基準、苦情処理を担当する代表者を任命してその連絡先を政府と共有することを求めている。
Twitterとインド政府の間ではこのところ緊張が高まっていた。5月、デリの警察はインドの政治家のツイートを誤解を与えるものと分類した件について調べることを「正式に通知する」ためにTwitterのオフィスを訪れた。Twitterは従業員への影響を懸念を指摘してこの動きを脅迫の形態と呼び、市民の言論の自由を尊重するよう政府に求めた。
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5月下旬にTwitterはインド政府に対し、新規則の遵守期限を最低3カ月延ばすよう要求した。
Jack Dorsey( ジャック・ドーシー)氏が率いるTwitterは2021年、ユーザー数では同社にとって最大のマーケットであるインドでいくつかの厳しい問題に直面した。2021年初めにインド政府の命令に簡潔に従った後、同社はインド政府の政策やモディ氏に批判的なツイートを投稿したアカウントを復活させたとして怒りを買った。
そしてインド政府とTwitterは4月、インド政府がTwitterとFacebookに政府の新型コロナウイルスパンデミック対応に批判的な投稿を取り締まるよう命令した際に再び対立した。
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(文:Manish Singh、翻訳:Nariko Mizoguchi)