テスラ、「リアルタイムの運転行動」が価格を左右する自動車保険をテキサス州でスタート

Tesla(テスラ)は、カリフォルニア州での販売開始から数年を経て、新たな本拠地であるテキサス州で自動車保険提供をスタートした。Electrekによると、テキサス州で提供されている保険は、カリフォルニア州で提供されているものとはかなり異なっているという。この保険は、顧客のリアルタイムの運転行動をもとに保険料を算出する。他の保険会社が一般的に使用する、クレジット、年齢、性別などの情報は、Teslaにとってはどうでもいいことのようだ。Teslaによれば、顧客の保険金請求履歴や運転記録も考慮しないという。

その代わりにTeslaは、9月に同社がリリースした「フル セルフドライビング(FSD)」ベータ版で導入した機能である「セーフティスコア」を見ることにしている。そのため、ドライバーが道路上で遭遇する状況に応じて、支払う必要のある保険料が毎月変わる可能性があり、かなり複雑なことになるかもしれない。強いられた衝突警告やオートパイロット解除は、すべてスコアに影響する。また、危険な距離で他の車に追従したり、急ブレーキをかけたり、アグレッシブに角を曲がったりすると、スコアが下がる可能性がある。セーフティスコアは現時点ではまだベータ機能であり、Teslaは時間の経過とともに改善されるだろうと述べている。

現在、Teslaオーナーは見積もりを申し込むことができ、同社は90点のセーフティスコアを前提に保険契約を開始する。その後の価格は顧客のパフォーマンスに応じて決まり、従来のプロバイダーの料金よりも高くなることも低くなることもあり得る。Elon Musk(イーロン・マスク)氏は、Teslaの株主総会で新たな本拠地が明らかにされた際に、カリフォルニア州で提供するサービスも、リアルタイムの運転行動に基づいてアップグレードする予定だと述べた。この変更を実装することはまだ許されていないが、現在、規制当局に許可を求めているという。

編集部注:本稿の初出はEngadget。著者Mariella Moon(マリエラ・ムーン)氏は、Engadgetのアソシエイトエディター。

画像クレジット:Tesla

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(文:Mariella Moon、翻訳:Aya Nakazato)

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TechCrunch Japan

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