Tesla(テスラ)のCEOを務めるElon Musk(イーロン・マスク)氏は、フル自動運転を可能にするために設計された新しいカスタムチップであるTesla Computerが、Model 3、X、Sの全新モデルに搭載されたことを同社主催のAutonomy Dayで語った。
Teslaは、NVIDIAの開発プラットフォーム「Drive」から自社製カスタムチップへの切り替えを、Model SおよびXは約1カ月前、Model 3は約10日前に行った。
「生産される車はすべて、完全自動運転に必要なハードウェア(コンピューターもそれ以外も)を備えている」とマスク氏は言った。「必要なのはソフトウェアをアップデータすることだけ」
次世代チップもすでに開発中だと同氏は付け加えた。現在のチップの設計は「1年半か2年くらい前」には完成していた。現在Teslaは次世代チップの設計を半分くらい終えている。
マスク氏は現行チップの話に集中しようとしていたが、後に次世代チップは現在の「3倍の性能」であり、約2年後に完成すると話した。
フル自動運転のソフトウェア要件は重要だ。現在のTesla車は完全自動運転とは考えられていない。すなわちSAEの定義する一定条件下で運転のあらゆる側面を人間の介入なしに処理できることを意味するレベル4指定ではない。
Tesla車は「レベル2」であり、現在道路を走っている車に搭載されているほとんどのものより高度な運転支援システムだ。マスク氏は、Tesla車の高度な運転支援システム(ADAS)は今後も改善を続け、最終的にフル自動運転という高い目標に到達することを約束している。
Teslaは、2種類の運転支援システムパッケージを顧客に提供している。オートパイロットとフル自動運転だ。オートパイロットは適応走行制御と車線維持を組み合わせたADASで、 新車には標準装備されている。車両の価格はオートパイロットが標準機能に追加されたことを反映して改定された。
フル自動運転(FSD)にはさらに5000ドルが必要だ(念のために言うが、真のフル自動運転ではない)。FSDは、SummonおよびNavigate on Autopilotからなり、後者はインターチェンジや車線変更を含め高速道路の入口から出口までを案内するアクティブ・ガイダンスシステムだ。ドライバーはナビゲーションシステムに目的地を入力したら、その経路の「Navigate on Autopilot」を有効にできる。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook )