Tesla(テスラ)は株は熱いうちに(そして時価総額が膨れ上がっているときに)打てとばかりに、投資家たちが同社株価を過去最高値に引き上げた後、50億ドル(約5200億円)相当の株式を売却する申請を提出した。
新たに発表されたこの希薄化資金調達イベントは、株価にそこそこの影響を与え、投資家がニュースを消化した時間外取引では株価が2.3%下落した。テスラの時価総額は6080億ドル(約63兆3000万円)であるため、この株式売却は会社価値の1%以下という意味だ。
テスラはGoldman Sachs、Citi Group、Barclays、BNP Paribas、BofA、Credit Suisse、Deutsche Bank、Morgan Stanley、SG Americas SecuritiesおよびWells Fargoと交渉していると、12月8日に米国証券取引委員会に提出された書類にある。同じ書類には、テスラがこの株を「時折」「市場価格で」売却するつもりだと書かれている。テスラは、売却した株式の「総額の最大0.25%、最大1250万ドル(約13億円)の手数料」を銀行に支払うと語った。
テスラは以前にも資金調達のために株式市場に目を向けたことがある。同社が株式売却の蛇口を開くのはこの3カ月で2度目だ。2020年9月にテスラは50億ドルの株式を「時折」売却するとSEC申請資料に書いている。
米国の電気自動車メーカーは第3四半期を営業キャッシュフロー24億ドル(約2500億円)、フリーキャッシュフロー14億ドル(約1460億円)弱で終えた。テスラの9月四半期末の現金および現金同等物残高は145億ドル(約1兆5100億円)という巨額で、これはテスラが現在の利益を下支えするよりも市場の勢いに乗じる方を選んだことを示唆している。しかし、テスラがベルリンとオースチン近郊の工場など資本集約的建設プロジェクトを数多く抱えていることを忘れてはならない。営業経費も時間とともに増加している。第3四半期にテスラは、営業経費が12億5000万ドル(約1300億円)だったと報告し、前年同期の9億3000万ドル(約970億円)の34%増だった。
Google Financeによると、テスラ株の52週間安値は67.02ドル(約6978.83円)。一方、52週間高値は648.79ドル(約6万7558.83円)で、これは米国時間12月7日に記録された価格だ。おいしいところをすくい上げる時が来たようだ。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)