Tesla(テスラ)のCEOであるElon Musk(イーロン・マスク)氏は、同社のエネルギー事業は最終的には自動車部門と同じくらいか、それ以上のものになると予測している。
「もっと大きくなる可能性があります。間違いなく同程度にはなるでしょう」と、米国時間10月23日の決算報告でマスク氏は述べた。同社は、第3四半期に採算性を回復したことを報告してウォール街を驚かせた。
テスラの収益の大部分は、Model S、Model X、Model 3といった電気自動車の販売によって得られるもの。これらの車による第3四半期の収益は、53.5億ドル(約5810億円)だった。同社は、太陽光発電、エネルギー貯蔵、その他の製品やサービスによる収益の内訳を公表していない。それらを含めた第3四半期の総収益は63億ドル(約6842億円)であり、この数字から他の事業と比較した自動車事業の規模をうかがい知ることができる。
テスラのエネルギー貯蔵およびソーラー発電設備事業は、ほぼ2年間に渡って衰退するままとなっていた。同社はModel 3に注力し、リソースも集中させていたからだ。例えば、家庭用のPowerwallやビジネス用のPowerpackといったエネルギー貯蔵製品向けのバッテリーセルの生産ラインを、自動車用に振り向けていた。バッテリーセルの絶対量が不足していたからだ。
「まずModel 3をなんとかしなければテスラ自体が生き残れなかったので、そのような措置を取らざるを得ませんでした」とマスク氏は説明した。「そのために、残念ながら会社の他の部分を犠牲にしたのです」。
現在、同社はエネルギー貯蔵とソーラー発電設備の事業拡大に取り組んでいる。Powerwallのシニアプロダクトマネージャーとして2015年にテスラに入社したKunal Girotra(キュノ・ジロトラ)氏は、エネルギー部門のシニアディレクターに昇進した。
この第3四半期に、Teslaは43MW(メガワット)ぶんのソーラー発電設備を設置した。これは直前の四半期と比較して48%増加している。ただし、前年同期と比べるとソーラー発電の設置は54%の減少となっている。
10月23日に発表された収益によれば、エネルギー貯蔵設備の設置は成長を続け、第3四半期にはこれまでで最高の477MW/h(メガワットアワー)を達成した。
新しい取り組みとしては、2016年から始めている屋根用ソーラータイル製品もある。マスク氏は、3世代目の屋根用ソーラータイルを、米国時間10月24日午後(日本時間10月25日早朝)に発表すると予告した。
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(翻訳:Fumihiko Shibata)