テスラのQ1販売台数は予想を上回る8万8400台

Tesla(テスラ)は第1四半期に8万8400台を販売した。新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミックによる需要減とロジスティック問題のために前四半期から21%減となったが、それでもアナリストの予想を上回った。

同社は2日、2020年第1四半期に前四半期より2%少ない10万3000台の電気自動車を生産したことを明らかにした。

販売台数と生産台数いずれも大方のアナリストの予想を上回り、同社の株は時間外取引で10.4%超上昇した。新型コロナパンデミックのために少ない数字を見込んでいたアナリストの予想数字はそれぞれ異なる。FactSeatのアナリスト予想では販売台数は7万9908台だった一方で、RefinitivのIBESデータによる予想は9万3399台だとロイターは報じた。

ディーラーを使わずに消費者に直接販売するテスラは、部分的には新型コロナウイルスのパンデミックにもかかわらず生産と販売を続けたために、予想を上回ることができた。パンデミックにより州や郡の当局は必要不可欠ではない事業の閉鎖を命じる外出禁止令を出した。製造業は往々にしてこうした命令の対象外となるが、全米自動車労働組合からのプレッシャー、そして需要の落ち込みによりGM(ゼネラルモーターズ)、日産、Ford(フォード)、Fiat Chrysler Automobiles(フィアット・クライスラー・オートモービル)、トヨタ、Volkswagen(フォルクスワーゲン)などの自動車メーカーは米国の全工場での生産を停止した。

テスラもまたカリフォルニア州フリーモントのプラントでの生産を3月23日から停止した。しかし販売は継続した。新型コロナウイルスによってTeslaも影響を受けたが、それでも2019年第1四半期の実績を上回ることができた。

2020年第1四半期の販売と生産の台数は以下のとおりだ。

  • 8万8400台を販売(2019年第4四半期は11万2000台、2019年第1四半期は6万3000台)
  • 10万3000台を生産(2019年第4四半期は10万5000台、2019年第1四半期は7万7100台)

今期販売した車両には最新車種であるModel Yが含まれる。テスラによると、Model Yの生産は1月に、販売は3月に始まった。同社はまた、中国の顧客向けにModel 3を生産している新しい上海工場は「かなりの頓挫にもかかわらず、記録的な生産レベル」を達成している、と述べた。ただし、上海工場の生産状況について詳細は明らかにしなかった。上海工場で生産されたModel 3の販売は1月7日に始まったが、同工場は同社にとって米国外に設ける初の工場で、ちょうど1年前に建設が始まった。

画像クレジット: Tesla

[原文へ]

(翻訳:Mizoguchi

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。