テック業界のヴィジョナリーがインターン生に贈る最高のキャリアアドバイス

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「この部屋にいる誰かは、数十億規模に成長し世界を大転換させる会社を創業することを確信している。90%の人は、最終的にキャリアのどこかで後悔し、他の道を進めば良かったと思うことになるだろう。」
ーSam Altman

Y CombinatorのプレジデントであるSam Altmanは、Internapaloozaのイベントの最後を飾るスピーカーだった。エネルギーに満ちた数千人のシリコンバレーのインターン生は、既に2時間近くも他のスピーカーの話を座って聞いていたにも関わらず、緊張しつつも期待を持って彼の言葉に耳を傾けていた。インターン生向けのイベントはサンフランシスコのParc 55で開催され、Apple、Airbnb、Palantir、Andreesen Horowitz他、数十社の業界を代表する企業を惹きつけた。またシリコンバレーの次世代のリーダーとなるだろう参加者に向けて、これまで得た知恵を伝えようと億万長者、ファウンダー、CEOやベンチャーキャピタリストからのスピーカーが集まった。

お決まりのものから堅実なものまで多様なアドバイスがあったが、私が話を聞いたインターン生の誰もが、それぞれ自分が従いたいと思う特別なアドバイスを持って会場を後にしたようだった。

この夜最も印象深かったスピーカーの話をいくつか取り上げたいと思う。

Mike Curtis ー Airbnbのエンジニア部門のVP

「多少、無駄だと思う仕事でも躊躇わず行うこと」
Curtisは、彼自身が高校生の時に行ったスタートアップでのインターンシップについて話をし、上司に彼の採用を承認してもらうため、プロダクト製作の傍ら、会社の受付として電話応対にも時間を割いていたと言う。そのスタートアップは後にAltaVistaに買収された。

「ついていることを自覚しなければ、幸運を見逃してしまう」
彼が働いていた会社が買収された時、Curtisには選択肢があったという。この買収が自分の人生計画を複雑にしたことについて思い悩むか、東海岸に引っ越して挑戦を受け入れるかだ。Curtisは引越っすことにした。何故なら自分はついていることに気がついていたからだ。

「自分が努力しているのと同程度、会社も努力しているか確認すること」
Yahooのエンジニア部門のVPという慣れた仕事、それも「角のキュービクル席」の職を辞めて、大学を卒業したばかりの人と働くことになるFacebookのエンジニアマネージャーの職を引き受けたことは「キャリア上最も良い選択のひとつだった」と彼は言った。

「エゴを捨てて、常に学びにオープンであること」
大きな組織の評価が高い職を辞め、小さく、リスクのあるキャリアを選ぶのは難しい選択だろうが、Curtisは違う会社に行き「エゴを捨てて、再構築する」重要性を学んだという。

Michael Callahan – After SchoolのCEO

「大学は、現在のテクノロジー業界での職の準備にはあまり向いていない」
Callahanは「誰も教えてくれない本当のこと」と通説の誤りについてを主軸にプレゼンテーションを行った。教師が伝えている「1985年で最も先進的なハイテク思考の基本理念」は、シリコンバレーでのキャリアを歩むのに生徒を十分に整えていないと彼は強く主張した。

「大学で得るべき最も重要なことは、自信だ」
Callahanは学部生の時に学んだコンセプト、教授、授業内容はその内忘れるだろうが、重要な問題を解決することで自信が得られると話した。

「会いたい人を特定し、その人の友達と友達になること」
ネットワークを構築することは簡単なことではないが、積極的かつ戦略的につながりを構築したいのなら、Callahanは最終的に粘り強い行動は報われると話した。

「最初にすべきことは、カルフォルニアに引っ越すこと」
Callahanはシカゴからシリコンバレーに引っ越したことが、これまでの選択の中で最も重要な決断だったと話し、若くても東海岸に行くことを考えている人は、とりあえず行動を起こすべきだと言った。

「モバイル周りの開発の需要はとても高い。特にモバイル開発者」
より具体的なアドバイスとしてCallahanは、何か新しいことを探している参加者に対して「iOSを学ぶ」ことを薦めた。何故なら「会社は互いにモバイル開発者を獲得するために、闘っているからだ」と言う。

「リスクと報酬は比例する」
巨大な組織の安定性に優れた職を得ることはもちろん良いことだとCallahanは言ったが、「もしかしたら、億万長者にはならないかもしれない」と付け加えた。そして「スタートアップのリスクは高いが、その分ポテンシャルも高い」とした。

Ashutosh Garg – BloomReachのCTO

「ベイエリアに来ると、世界がいかに小さいかが分かる」
Gargは、人は他の誰とでも6人以内の仲介でつながるという概念は、ソーシャルメディアとテクノロジーによるつながりの構築が普及したことで正しいものではなくなったと言う。Gargの考えでは、特にシリコンバレーでは、3人以下の人数でつながることができるはずだと言う。

「仕事内容が好きかどうかに関わらず、仕事のオファーが来るように努力すること」
Gargはインターン生に対して「100%の力を出す」ことは常套句に留まらず、インターンから仕事のオファーにつながることに全ての力を注ぐことが重要だと話した。自分がやりたいことでないと判断した後でもだ。

Indy Guha – Bain Capital Venturesのパートナー

「誰かの所為にする人になるな」
自分の成功、失敗、課題は自分のものであることを理解することが成功の鍵だとGuhaは話した。また、若いインターン生に対し、年齢を言い訳にしないことが特に重要だと続けた。

「自分を導いてくれる人が周りにいる環境で得られる職にいつも目を見開いておくこと」
メンターシップは、今回のイベントを通して伝えられたアドバイスに頻繁に登場する内容だった。Guhaは、重要な個人に付いていくこともそうだが、「彼らの一味の一端を担うこと」も重要であると具体的なアドバイスをした。

Isaac Larian – MGA EntertainmentのファウンダーでCEO

「起業家として成功したいのなら、失敗を受け止めること。挫けやすいのなら起業家にはならず、誰かのために働いた方が良い」
Larianは、アメリカに引っ越してきて僅か数ドルしか手元にない状況から、世界でも最大規模のおもちゃ会社を創業した。1人で冒険に繰り出すことは、自分のキャリアにできる最も恐ろしいことの1つであると話し、全員に最適なキャリアではないと聴衆に語った。

「一番になると自分に言い聞かせること。そうしたらお金がついてくる」
Larianは、将来シリコンバレーのリーダーになるだろう聴衆に対し、お金を唯一のモチベーションにしてはならないと言い、自分が最も秀でているとことに集中し、替えが効かないようになることの重要性を話した。

Jen Dulski – Change.orgのファウンダーでCOO

「最も情熱を傾けていることではなく、自分が最も得意とするものが重要」
人生を通しての情熱と才能は代わりが効かないものだ。Dulskiは自身の経験から「レモネードスタンドをやっていた子供が最も営業に優れた人になる」と話した。

「簡単な仕事は受けないこと。目的はおまけに過ぎない」
Change.orgを創業することはDulskiにとって簡単な選択ではなかった。Dulskiは、Yahooで10年働いてからこの決断に至った。Dulskiは若い聴衆に対し、自分が簡単だと思う選択には慎重になるべきだと話した。

「アイディアがあれば話し合いに参加できる。招待を受けるまで待つ必要はない」
Dulskiは、若い人にとって最初のいくつかの仕事で自分の意見を主張することの難しさを理解している話した。しかし、特にスタートアップではインターン生が会社のために発言し、アイディアを共有することも重要であると伝えた。

Sam Altman – Y Combinatorのプレジデント

「キャリアの軌道を早めに正すことが最も重要」
Altmanは20代前半の「ちょっとしたキャリア上の判断」でも積み重なって、人のキャリア形成に多大な影響を与え、その人のキャリアを形作るものだと話した。

「学生を終えた後、富を消費する側から富を生産する側に移る瞬間が来る」
Altmanは人は安全な道を選び、有名企業から有名企業に移ろうとする傾向があることを聴衆に警告した。本当に成功したければ、自分の道を進むしかないということがどこかの時点で分かると言う。

「一回だけ正しく行動すれば良い。ただその一回は本当に全てが正しくなくてはならない」
Altmanは多くの人は、最初に経験した道を進まなければならないと考えていると言った。しかし、突き抜けて成功するためには、たくさん試した中から自分にとって最も正しいと思う道を選び取ることだと話した。Altmanは、若い起業家にとってリスクを取り、自分が得意とする特定の事柄を研ぎ澄ますことが有利に働くと話した。

拍手の長さ(そしてスピーカーの元に駆け寄って一緒に写真を撮るインターン生の数)から、Internapaloozaが何千人もの参加者の関心を引きつけることができたというのは明白だった。

聴衆から自身のインターンの先にある将来への期待が感じられたが、スピーカーは彼らに対して、多くの宿題も与えたようだ。Lyftのインターン生でとても身長の高いBrandon Whiteは(世界で最高の2メートル超えソフトウェアエンジニアですと自己紹介していた)、今夜登壇したスピーカー陣が獲得した成功に衝撃を受け、彼らのアドバイスを聴衆がどのように取り入れることができるか考えさせられたという。

「インターン生の誰もが成功するポテンシャルを持っています」とWhiteは言った。「けれでも、私の質問は、前の世代より成功し、彼らをどのように超えることができるかということです」。

Whiteは、前の世代が間違えたことから学習し、彼らの成功体験を元に始めることが鍵だと思う一方、様々なことへの探求を恐れず、前の世代の知恵に固執しないで全く新しいことに挑戦することも重要なのかもしれないと言った。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。